頭金なしの住宅ローンは無謀なのか?頭金なしで家を買える3つの理由。

こんにちは、でございます

 

家を買うときは、「頭金が必要だ!」と言われています。

頭金の目安は物件価格の2~3割ほど。仮に2,500万円の物件なら、頭金は625~750万円も必要・・・ということになります。

 

「600万も頭金が必要なの!?無理だ、家買えないよ・・・」

 

多くの人が「そんな大金、払えるわけない!」「あるわけないだろ!」と思いませんでしたか?

・・・イエス、私も完全に同じでございます。

 

ですが、ご安心くださいませ。

イエス、マダム。

頭金なしでも家は買えます。ただし、購入にはある条件が必要です。

頭金なしの住宅購入は無謀だと後ろ指を指されがちです。

しかし私はそうは思いません。むしろ、ある意味賢い選択だな、と思います。

 

この記事では、

・頭金なしは「やめておけ」と言われる理由。

・頭金なしは無謀ではない理由。

について解説させて頂きます。

もう一度結論を。

「物件価格の2~3割の頭金がなくても、家は買えます。」

どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

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頭金とは?意外と知らない「頭金」と「貯金」のちがい。

「家を買うときは、頭金が必要だ!!」

 

とおっしゃる方にお尋ねします。

では、「頭金」と「貯金」のちがいは何でしょうか?

 

・・・イエス、とても紛らわしいですよね。

住宅購入で頭金を考えるとき、まずは「頭金」と「貯金」のちがいをはっきりさせることが必要です。

 

頭金とは?家を買うときに、現金で支払うお金。

住宅購入での頭金とは、家を買うときに現金で払うお金のことです。

たとえば2,500万円の物件を買うとき、

・住宅ローン2,000万円を借りた。

・銀行口座から500万円払った。

このような場合、「頭金として500万円払った」、ということになります。

頭金として紛らわしいのが、手付金です。

手付金:契約するときに払うお金。契約を解除すると戻ってこない。(物件価格の10%程度)

頭金:住宅ローンと一緒に払うお金。支払うタイミングは、最後の引き渡しのとき。

契約のときに払った手付金は、そのまま住宅ローン返済に充てられます。つまり、頭金としてカウントされるのですね。

手付金と頭金は、性格が水と油、まるでちがうので一緒にできません。

しかし「最後は住宅ローン返済に充てられる現金」という意味だけは同じなので、もしかしたら手付金を頭金の意味で使っている人もいるかもしれません。

 

▽手付金についてはこちらで解説してます。

手付金を相場以上に払うと後悔する!契約前に知るべき、注意点と値引き交渉術。

2019.02.04

▽頭金を支払うのは、最後の「引き渡し」のときです。

【完全版】注文住宅の家作りの支払いスケジュール|無駄のない資金計画でマイホームを!

2019.02.26

建売住宅の引き渡しはどこで何する?当日の流れを、体験談付きで解説する。

2018.12.25

 

家を買ったあとも、手元に残しておくお金→「貯金」

貯金とは、「銀行口座に残っている現金」でございます。

なかにはタンスのなかに現金を忍ばせる、「タンス貯金」をしている方もいるかもしれませんね。

貯金と頭金のちがいは、

貯金:家を買ったあとに、手元に残るお金。

頭金:家を買うときに、支払うお金。

ということです。じつにシンプルですね。

しかし1つ問題がありまして、

 

「どこからどこまでを、家を買うときに支払うお金とするか?」

 

というのが問題なのですよ。

・家を買う前に払う費用:申込金、手付金、地盤調査費

・家を買うときに払う費用:司法書士費用

・家を買って、すぐ払う費用:引越し代

・家を買って、しばらくして払う費用:固定資産税、都市計画税、新居での家具・家電費用

さて、どこからどこまでが「住宅購入で使うお金」でしょうか?

厳密に決まりはなく、人によって解釈はバラバラです。

そのため住宅購入での「頭金」と「貯金」の線引きもあいまいなのです。

「頭金として500万円現金で払え!」という意味なのか、

「家を買うなら貯金として、500万円もっておけ!」という意味では、ぜんぜんちがいますからね。

 

頭金なしは無謀、やめておけ、と言われる理由。

どうして「頭金なしは無謀だ、やめておけ」と言われるのでしょうか?

まずは彼らの言い分を聞いてみましょうか。

「頭金なしは無謀だ」と主張する理由は4つあります。

1・住宅ローン返済が大変になるから。

2・家を売ったときに住宅ローンが残るから。

3・家を買うときに諸費用がかかるから。

4・入居したあとに、家具・家電にお金がかかるから。

どれももっともらしい理由ですね。

ですが正直に申し上げて、これがすべて正しいとは思いません

 

1・住宅ローン返済が大変になるから。

「頭金なしはダメだ!無謀だろ!」と言われるのは、住宅ローン返済が大変になるからです。

頭金を払わない分、住宅ローンで借りる金額が増えるので、返済する金額が増える。

この理屈に反論のよちはありません。おっしゃる通りでございます。

ちなみにこのアドバイス、親世代から多いですよね。

 

当時は住宅ローンの金利がべらぼうに高かったと聞きます。30年前、バブル経済のころは住宅ローンの金利は8%にもなっていました。

ですので、「とにかく頭金として現金で払わないと、住宅ローンの利息が大変だった」、という話をよく聞きます。

住宅ローンの金利8%でシミュレーションしてみると、

借入額 2500万円 2500万円
金利 8% 0.50%
毎月の返済額 177565円 64896円
返済総額 74576402円(7400万円) 27256252円(2700万円)

 

い、いかん・・・これは・・・ダメだ・・・。

なにかの間違いかと思って再度計算してみましたが、結果は同じでした。

バブル世代で家を買った人は、ほんとうに利息で大変だったのでしょう。お察しします。

ですので口を酸っぱくして「頭金なしはダメだ!住宅ローンはとにかく少なくしろ!」と言うのですね。

 

2・家を売ったときに、住宅ローンが残る可能性があるから。

「頭金なしは無謀だ」と言われるのは、家を売ったときに住宅ローンが残る可能性があるからです。

とくに新築物件は注意が必要です。

なぜなら買った瞬間から、物件価格の2割ほど資産価値が下がる傾向があるからです。

これを「新築マジック」といいます。

・みんな新築が欲しいから、新築は高くても売れる。

・新築はモデルハウス費、広告費が上乗せしてある(2割ほど)

・入居して中古物件になると、本来の価値に戻る。(資産価値が2割下がる)

というロジックですね。

ですので、2,500万円の新築マイホームを買ったとき、来年には2,000万円の資産価値になっているかもしれません。

築1年で売ろうとしたら、こんなに安くなってしまうとは・・・。

これでは住宅ローンが残ってしまいますぞ・・・。

家を売ったときに住宅ローンが残ってしまうので、「頭金を払って、住宅ローンの借入額を少なくしておけよ」、ということですね。

 

しかし頭金を払って住宅ローンを少なくすることと、資産価値がすぐに下がることは問題が別です。

つまり頭金を払っても、それは将来下がるであろう資産価値を先払いしているだけのこと。

払っているお金は、どちらも変わりません。

 

3・家を買うときに、諸費用がかかるから。

住宅購入では諸費用として、家以外のお金がかかります。

【住宅購入でかかる諸費用】

・印紙税(2万円)

・仲介手数料(100万円~)

・登記費用(10万円~)

・司法書士の報酬(10万円~)

・火災保険(10万円~)

・引越し費用(10万円~)

住宅購入でかかる諸費用は、100万円以上もかかることがあり、金額的には「諸」費用ではありません。

また現金での支払いを求められる諸費用(印紙税・司法書士費用・引越し費用)もあります。

だから「頭金として○○万円は用意しておけよ、頭金ゼロなんてもってのほかだ!」という辛口の意見になるのですね。

ここでの頭金は、「家を買うときに住宅ローンと一緒に払う現金」ではなく、「家を買ったときに必要になる現金」という意味で使われています。

 

▽住宅購入でかかる諸費用は、こちらでも解説しています。

建売住宅の諸費用の相場はいくら?100万円節約できるって知ってた?

2019.01.29

 

4・入居したあと、家具・家電にお金がかかるから。

頭金が必要だと言われるのは、家を買って入居したあとに、家具・家電にお金がかかるからです。

【入居したあとに必要な家具・家電の費用】

・照明

・カーテン

・ソファ

・テレビ

・冷蔵庫

新しい家を買うと、新しい家具が欲しくなります。

間取りが変わると、その間取りにあった家具が欲しくなります。

 

・・・そのお気持ち、よく分かります。

ですが言わせて頂きますと、この費用は「家を買うために必要なお金」ではなく、「買ったあとの暮らしを豊かにするためのお金」ですよね。

必要と言えば必要ですが、なくても家は買えますよね。

ここまでくると、「頭金」と「貯金」の区別があいまいに。

家具・家電は頭金で買うのではなく、貯金で買うものかと存じます。

 

頭金なしでも家は買える!?頭金なしは無謀ではない理由。

「頭金なしで家を買うのは無謀なのか?」と言われたら、「無謀ではない」とお答えします。

その理由は3つあります。

 

1・住宅ローンは「頭金がいくら?」ではなく、「収入と支出のバランス」で審査される。

頭金なしは無謀だと言われます。「頭金がないと、住宅ローンが借りれない」とも言われます。

しかしそもそも論になりますが、住宅ローンは頭金での審査はないのですよ。

あくまでも「収入と返済のバランス」を審査します。

 

頭金を払うと住宅ローン返済額が減るので、収支のバランスがよくなります。その結果、住宅ローン審査が通りやすくなる・・・ということはあります。

しかし「頭金が○○万円だから、審査OK!」ということはなく、あくまでも収入に対しての返済比率の判断です。

そのため頭金がなくても、収入と返済のバランスが取れていれば、住宅ローンは通ります。

「頭金をいくらにする?」と考えることよりも、「いくらの収入で、いくらの物件を買うの?」の方が重要です。

 

2・住宅ローン返済が大変なのは、頭金の問題ではなく、そもそもが借りすぎだから。

「頭金なしの住宅購入は、住宅ローンの返済が大変になる。」

「だから頭金を払って、返済額を少なくすべし!」

 

とのご意見に対して思うのは、「それって頭金の問題ではなく、そもそも借りすぎだからだよね?」ということです。

頭金がなくても、身の丈にあった住宅ローンならば、「借りすぎて大変」という事態にはなりません。なぜなら収支のバランスが取れているからです。

 

逆に無理した住宅ローンでは、頭金を払ってもあまり意味がありません。

身の丈にあった住宅ローンが2500万円なのに、背伸びして3200万円借りたら、頭金で300万円払っても、住宅ローンの返済は大変です。

しかも頭金として先に払っている分、手持ちの現金が少なくて不安であります・・・。

 

3・住宅ローン控除で残高の1%が戻ってくるので、金利はゼロに近い。(マイナスの場合も)

金利が低いことに加え、住宅ローン控除で1%の税金(所得税・市民税)が戻ってきます。しかも10年間もの期間、でございます。

そのため金利は限りなくゼロに近く、条件によってはマイナス金利(金利を払う金額より、住宅ローン控除で戻ってくる税金が多い)になることも。

住宅ローン控除の恩恵を受けるには、借りてからの10年間の住宅ローン残高が多い方が有利です。

無理して頭金を払うと、逆に控除で戻ってくる金額が少なくなる。

これでは頭金は払わない方がいいのでは・・・?

ここまでくると、頭金として住宅ローンを減らすメリットは、むしろデメリットになってしまいます。

 

ただし「頭金なし」と「貯金なし」は意味がちがう。

頭金なしで家を買うのは無謀ではありません。

ですがご注意頂きたいことがございます。

それは「頭金なし」と「貯金なし」では、意味がちがうことです。

・貯金はもっているけど、わざと頭金には使わない。

・貯金がないので、頭金は払えない。すべて住宅ローンで払う。

後者の「貯金がない」でも、家は買えます。

収支のバランスがとれていれば住宅ローンを借りれることもありますし、諸経費もすべて住宅ローンで払うことも可能です。

ですが、家を買うとリスクがあるのですよ。

・家を買った直後に失業した。

・家を買ってから数年で給料が下がった。

・家を買ったら、職場で嫌がらせを受けた。

家を買ったときは収支のバランスがよくても、なにかの拍子で収入が下がり、バランスが崩れることがあります。

そのとき頼りになるのが、貯金でございます。

手元に現金を残しておけば、赤字家計の補填もできますし、なにより精神的にゆとりがあります。

これは私も身をもって思うところ。

事実、家を買ってすぐ職場で嫉妬されましたし、家を買って3年で会社を辞めてしまいましたしね。

頭金として先に現金を払う必要はありません。

ですが家を買ったあとも、安心して暮らせるだけの貯金は必要です。心のもちようが違いますよ。

 

まとめ:頭金なしは無謀ではないが、貯金は必要。

家を買おうとすると、「頭金なしはやめておけ、無謀だ!」と辛口のアドバイスを頂くことがあります。

しかしそのアドバイスは「頭金」と「貯金」が混ざっているかもしれません。

正しくは、

「頭金なしで家を買うのは無謀ではない」

「しかし貯金なしで家を買うのはリスクが大きい」

と言えるでしょう。

頭金なしで家を買うのが無謀ではないのは、次の3つの理由からです。

1・住宅ローンは頭金がいくら?ではなく、「収支のバランス」が審査される。

2・住宅ローンが大変なのは頭金が問題ではなく、「そもそも借りすぎ」だから。

3・住宅ローン控除で1%戻ってくるので、金利はゼロに近い。(マイナスの場合も)

無謀なのは頭金ではなく、「そもそもが借りすぎなんじゃないの?」というところですね。

ですので住宅ローン審査で落ちたなら、頭金を疑うのではなく、「身の丈以上の住宅ローンになっていないか?」を考えるべきでございます。

繰り返しになりますが、頭金はそれほど大きな問題ではありません。

問題は「貯金なし」でございます。貯金なしでも住宅ローンに通れば家は買えますが、その後のリスクは大きいですよ。ご注意くださいませ。

素敵な住宅購入を。それでは、また!

 

思い立ったら、すぐ行動した方がいい。

「家が欲しい!」と少しでも思うなら、すぐに行動すべきです。

なぜなら住宅購入は「欲しいと思ったときが、一番の買い時」だから。一番欲しいと思える今、買うタイミングを逃してしまうと本当に後悔しますよ。

 

しかし何も行動しないままでは、マイホームの夢は叶いません。

マイホームの夢の第一歩は、住宅展示場に行く前にカタログ・資料を請求することをおすすめします。

住宅展示場のデメリット

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ですので、まずはハウスメーカーのカタログ・資料を請求しましょう。

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