着工・上棟・引き渡しとは?新築注文住宅で注意すべきことを解説する。

こんにちは。

 

注文住宅の家作りで後悔しないためには、家作りの主導権を握ることが大切です。

ですが家作り業界には専門用語が多く、どしてもハウスメーカー主導で家作りが進みがちに。

分かりにくい専門用語として、

・着工:家の工事がはじまること。

・上棟:木材を組んで、屋根まで取り付けること。

・引き渡し:家の代金を支払い、マイホームが自分のものになること。

こちら3つあります。

細かい点で恐縮ですが、とても大切なことです。

 

「着工・上棟・引き渡しとはなにか?」

「着工・上棟・引き渡しで注意すべきことはなにか?」

 

じっくり解説させて頂きます。

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新築住宅の着工とは?注意すべきことは?

家の工事をはじめることを「着工」といいます。

基礎工事をはじめる日を着工日とすることが多いです。

ただし着工日についてはハウスメーカー・工務店によって、解釈がちがいます。

ハウスメーカーによって違う着工日

・地鎮祭をした日

・地盤改良をした日

・基礎工事をはじめた日

法的(建築基準法)に言えば、「地盤改良や調査以外の目的の土地の掘削などへ、着手した時点」が着工です。

まれに「地鎮祭の日が着工日」としましょう、というハウスメーカーもおり、厳密にこだわるメリットはありません。

 

これから大切な家作りの工事がはじまるので、「着工日は縁起のいい日にちでスタートさせるべし!」、とされております。

とはいえ、「縁起のよし・悪し」で家の品質は変わりません。非科学的ロジックではいい家は建ちませんので、どうぞご安心くださいませ。

こちらは着工のはじまり、基礎工事の様子でございます。

「着工=家をすぐに建てる」と思いがちですが、まずは基礎を作るための「遣(や)り方」がはじまります。

着工がはじまったと言っても、いきなり大工さんが来てトンカンするワケではないのですな。

 

着工がはじまる前に、ご近所さんへご挨拶を。

着工がはじまると、家(土地)のまわりに工事車両が集まります。

工事車両はご近所さんの迷惑にならないように配慮して、駐車するのが基本です。

しかし工事の内容(コンクリート打設・足場を組むなど)によっては、ミキサー車・大型トラックが道を塞ぐこともあります。

これがですね、ご近所さんからすれば、かなり迷惑なのですよ。

家の前にミキサー車が止まっていて、出勤できません。

・・・え?あと30分は動けないですと?ははー、なるほど。今日は出勤不可でありますな。

トラックと重機のエンジン音がうるさくて窓が開けられない・・・。

「困ったときはお互い様」とは言うものの、迷惑なものは迷惑ですし、うるさいものはうるさいです。

 

ですので着工がはじまる前に、ご近所さんへのご挨拶を済ませましょう。

ご挨拶のテンプレートとしては、

「〇月〇日に着工予定です。」

「ご迷惑おかけすることもありますが、どうぞよろしくお願いいたします。」

で完璧でございます。一言、丁寧に伝えておくだけでも、ご近所さんの心情はぜんぜん違いますよ。

 

またハウスメーカーによっては、着工日が確定した段階でご近所さんにご挨拶(もしくはポスティング)をしてくれます。

細かい配慮ができるハウスメーカーさんって、素敵ですよね。

 

▽ご近所さんへのご挨拶は、こちらもチェック!

一軒家に引越し!ご近所へのご挨拶の疑問を解決!いつまでに・誰に・手土産のお勧めは?

2017.01.13

 

図面の確認。要望・変更があれば、早めに伝える。

着工がはじまると、スケジュールに従って家の工事が進んでいきます。

着々とマイホームが形になっていくのはうれしいもの。ですが工事の進捗がすすむと、途中での変追加が難しくなります

そのため着工がはじまる前に、よくよく図面を確認しておきましょう。変更希望があれば、早めに伝えることが大切です。

 

着工がはじまってから家の図面・仕様を変更すると、

・打ち合わせが多くなり、工事が止まってしまう。

・やり直しで工事が遅れてしまう。

・作業者のリスケジュールが必要になり、人員手配が間に合わなくなる。

・追加料金がかかってしまう。

などのデメリット・トラブルが起こります。

着工後の追加・変更をなくすために、着工がはじまる前に図面をよく確認しておきましょう。

 

着工時期・完成時期は予定通りか?

着工で注意すべきなのが、「着工日・完成時期が予定通りか?」ということです。

新築の注文住宅では、しばしば着工日が遅れることがあります。

工事がはじまってもないのに家作りが遅れてしまう。これは前途多難なフラグがビシビシ立っております。甘く見てはいけません。

着工が遅れてしまう原因として、

・建築申請が遅れている。

・資材が集まらない。

・人員が手配できない。

・打ち合わせが長引いてしまった。

などがございます。

着工日がやむなく遅れてしまうなら、まだ許容範囲です。しかしハウスメーカー・工務店の対応がずさんで、着工が遅れている可能性もあります。

着工の遅れを指摘しても、あいまいな回答ばかり。

これではいつ家が完成するのか?果たして無事に家は完成するのか?

・・・不安であります。

しっかり打ち合わせすることをおすすめします。

 

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新築住宅の上棟・上棟式とは?注意点は?

上棟とは、木材を組んで屋根を取り付けるまでの作業をいいます。

厳密には、古くからある在来工法(軸組み工法)だけで使われる言葉です。

しかしツー・バイ・フォーが普及した現在では、ツー・バイ・フォーでも屋根を取り付けるまでの作業を「上棟」と呼んでいます。(厳密にはフレーミングと呼びます)

 

木材を組み上げていき、次々と家を形にしていく作業は、まさに圧巻。

マイホームを建てている悦びに浸れる作業でございます。

 

上棟は1~2日で終わってしまう。

家作りのだいご味といえる上棟。しかし早いのですよ、上棟は。

朝から作業をはじめ、その日の夕方には上棟が終わってしまいます。

重機(クレーン)で木材をつりあげて、数名の大工さんがテキパキと取り付け・組立ていきます。

上棟の様子を見学しようと思ったのに、昨日で上棟が終わってしまうとは・・・。見逃したであります。

一生に一度のマイホーム。せっかくですので、上棟の様子は日程をあわせて見学したいところです。

 

ただし小さな工務店や狭小地など、

・1人、もしくは2人の大工で作業する。

・重機が使えない。

このような現場では、上棟に1~2週間かかることもあります。

 

昔は「上棟式」を開催して、派手にお祝いした。

重機が使えず、プレカットもない昔は、上棟は大変な作業だったようです。

そのため上棟が終わったときに「上棟式」を開催して、派手にお祝いしました。

私も若干記憶に残っていますが、新築住宅で上棟が終わると、2階からお菓子・小銭・お餅をばら撒く。あれって、上棟式の1つの儀式だったのですよね。

上棟式の儀式として、

・大工さんにご馳走を振舞う。

・大工さんにご祝儀を渡す。

・親戚を呼んで、宴会をする。

などがございます。

 

ただしときは令和の時代となり、上棟式はかなり簡略化されました。むしろ上棟式を行わないことがほとんどです。

 

盛大な上棟式は行わず、ご祝儀のみ渡す。

盛大な上棟式も行わず、ご祝儀も渡さない。

 

ハウスメーカーから「ご祝儀は不要です」を念を押されることもあり、「上棟式をしない = ご祝儀を渡さない = 失礼」とはなりません。ご安心くださいませ。

 

上棟で注意すべきは、雨で濡れてしまうこと。

上棟でもっとも心配なのが、でございます。

木材を組み上げているときに雨が降ってしまうと、大切な構造材が濡れてしまいます。

構造材が濡れてしまう影響として、

・木材(とくに合板)が濡れてしまう。カビ・湿気の原因に。

・合板が濡れて、波打ってしまう。

・木材が黒く汚れてしまう。

・マイホームが水浸しになる光景を見てショックを受ける。

など、夢のマイホーム計画がいっきに興ざめしてしまいます。

現場監督・営業マンからは「大丈夫です。問題ありません。」と説明されますが、影響がゼロということこそありませんから。

 

上棟はできれば雨のない日に。

雨で濡れないように、しっかりとビニールシートで養生することが大切です。

 

▽上棟で注意すべき雨濡れについては、こちら!

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新築住宅の引き渡しとは?注意すべきことは?

引き渡しとは、家作りのすべての工事が終わり、代金を支払うことです。

晴れてマイホームが自分のものになる、メモリアルな瞬間でございます。

ハウスメーカーによっては、玄関前でテープカット&記念撮影をしてくれますが、この儀式に特別な意味はありません。

基本的に引き渡しはお金を払って、マイホームのカギを受け取って終了です

 

引き渡しの前に、最終内覧会がある。

完成したマイホームを引き渡す前に、最終内覧会があります。

最終内覧会では、完成した家の最終チェックを行います。

・図面と違うところはないか?

・手抜き工事はないか?釘の打ち忘れはないか?

・施工不良はないか?建具はきちんと動くか?

・フローリング、壁紙にキズ・汚れはないか?

こと細かく、ときに重箱のすみを突くほどイヤらしく、入念にチェックします。

最終内覧会で指摘した箇所は、引き渡しまでに補修するのがお約束です。

ですので最終内覧会をした1~2週間後が、引き渡しの日になります。

ただしハウスメーカー・工務店の中には、「内覧会の翌日に引き渡しを」と強引に迫る会社もいます。

施工不良は引き渡し前に。最終内覧会でしっかりと指摘しましょう。

 

▽引き渡し前の内覧会のチェックポイントはこちら!

【体験談】こんな不具合があった!新築・建売住宅の引き渡し前のチェック項目。

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引き渡しは住宅ローンを借りる銀行で行われる。

マイホームを受け取る引き渡しは、住宅ローンを借りる銀行で行われることが多いです。

・・・なぜって?やだなー。そんなもの、借りた住宅ローンをその場でハウスメーカーに振り込めるからじゃないですか。

引き渡し当日の流れ

・ハウスメーカー、司法書士、施主が銀行に集まる。

・住宅ローンが施主の口座に振り込まれる。

・振り込み用紙を記入し、振り込まれた住宅ローンで家の代金を払う。

・司法書士が登記する。今後の説明など。

引き渡しの日程は、ハウスメーカーによって指定されることがあります。

間違いなく住宅ローンが借りられ、間違いなく振込できる、平日の午前中に指定される場合が多いです。

 

▽引き渡しの当日の流れはこちら!

建売住宅の引き渡しはどこで何する?当日の流れを、体験談付きで解説する。

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まとめ:家作りの主導権を握るため、専門用語は抑えておこう!

注文住宅で後悔しないためには、家作りの主導権を握ることが大切です。

そのためには専門用語を抑えることが欠かせません。

抑えておきたい専門用語

・着工:家の工事をはじめること。

・上棟:木材を組んで、屋根まで取り付けること。

・引き渡し:家の代金を払い、マイホームが自分のものになること。

知ってるつもりになっていると、「思っていたとのちがう!?」と焦ってしまいますよ。

家作りの流れを抑えて、理想の家作りを楽しみましょう!

それでは、また!

 

▽家作りの流れで抑えておきたい記事はこちら!

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7割の方が10社以上のカタログを請求しています。

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