こんにちは。
「大切なマイホームの基礎が強度不足だった・・・。」
このような家では、不安で安心して住めないですよね。
「家は基礎が大切だ」といわれるとおり、基礎は頑丈でなくてはいけません。施工不良で強度が足りないと、最悪は「倒壊」という惨事になってしまいます。
しかし基礎をチェックするには、専門知識が必要で素人にはできない・・・と思っていませんか?
基礎のチェックもコツさえ知っていれば、難しいことはありません。
この記事では新築住宅の基礎のチェックポイントについて解説させて頂きます。
基礎をしっかり確認することで、マイホームの不安を1つ減らしましょう。
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この記事の概要
基礎はなぜ大切なのか?
基礎が大切だと言われる理由は、2つあります。
1・家の重みに耐え、地盤に重さを均等に伝えるから。
2・地震などの横揺れに耐えるから。
どちらも基礎に強度がなければ、強い力(家の重み・地震の横揺れ)に耐えらず、家が倒壊する危険があります。
家の重みに耐える。家の重さを地盤に均等に伝える。
基礎は家の土台になるので、家の重みに耐えられる強度が必要です。
家の重さは、木造2階建てで30tにもなると言われています。(30坪総2階建ての場合)
もし基礎が30tの重さに耐える強度がなかったら、亀裂が入り、家が崩れる可能性があります。
ですので、家の基礎はしっかり作らないといけません。
また基礎には、家の重みを地盤に均等に伝える役割があります。
もし均等に重みが伝えられないと、地盤の不等沈下の原因になってしまいます。
地震の横揺れに耐える。
基礎のもう1つの役割は、地震の横揺れに耐えることです。
基礎(土台)にしっかりと家を固定することで、地震の横揺れで柱が基礎から抜けてしまうのを防ぎます。
基礎と家の固定には、アンカーボルトを使うのが一般的です。
また基礎の形によっても地震の影響は変わります。
地震に強い基礎にするなら、ベタ基礎です。
ベタ基礎なら床下からの湿気も防げるので、シロアリ防止にもなります。
イエス、これぞまさしく「いい基礎」と呼べるでしょう。
布基礎は使うコンクリートが少ないメリットがあります。ですがメリットはそれぐらいですので、いい基礎を作るためにベタ基礎を選びたいところです。
▽知っておきたいシロアリの防ぎ方はこちらをチェック!
基礎のどこを見るのか?4つのチェックポイント!
では新築住宅の基礎は、どこをチェックするべきでしょうか?
基礎のチェックは専門的で難しく感じますが、いいえ、大丈夫でございます。
少し意識してみることで、「いい基礎」と「ダメな基礎」のちがいが分かるようになりますよ。
1・基礎のひび割れ(クラック)
新築住宅の基礎でチェックすべきは、基礎のひび割れ(クラック)です。
基礎にみられるひび割れには、2種類あります。
・ヘアークラック:幅0.3mm以下・深さ4mm以下のひび割れで、コンクリートの乾燥・収縮によって起きる。基礎の強度には影響しない。
・構造クラック:幅0.3mm以上・深さ5mm以上のひび割れ。放置すると、コンクリートの強度が低くなる。
ヘアークラックはそのまま放置しても、基礎の強度に影響することはほぼありません。
しかし構造クラックをそのまま放置すると、基礎の強度が低下してしまいます。
これはひび割れから雨水が侵入し、コンクリートが中性化してしまうからです。コンクリートが中性化してしまうと、なかの鉄筋がサビてしまい、強度が低下してしまうのです。
また縦方向のひび割れは問題ないことが多いですが、横方向のひび割れは、基礎の強度不足・地盤の不等沈下などの可能性が考えられます。
新築住宅の基礎をチェックする場合、
・幅0.3mm以上深さ0.5mm以上のひび割れはないか?
・横方向に走るひび割れはないか?
を確認しましょう。
基礎コンクリートをチェックするとき、こちらのクラックスケールでひび割れの幅を簡単に測れます。
数百円で買えるものですので、お安い投資だと思って買っておきましょう。
▽基礎のひび割れそのものは、よく見られることです。
2・打設不良 ジャンカ
新築住宅の基礎でチェックすべきは、ジャンカと呼ばれる打設不良です。
打設されたコンクリートの一部分に骨材(砂利・砂など)が固まってしまうこと。空隙(すきま)が多くなり、強度不足につながる。
基礎コンクリートにジャンカがあると、内部の鉄筋が空気に触れやすくなり、サビの進行が早くなってしまいます。その結果、強度が低下してしまうのです。
ただしジャンカにも程度があり、新築住宅で見られるジャンカは構造上問題ないことが多いです。
ジャンカの程度による影響は、日本コンクリート協会によって指針が出されています。
ジャンカの程度 | 補修方法 | |
A | 砂利が表面に露出していない。(健全) | |
B | 砂利が表面に露出しているが、表面の砂利を叩いても剥がれない。はつり取る必要のない深さ(目安1~3cm) | 不要部分をはつり取り、ポリマーセメントを塗布後、ポリマーセメントモルタルを充填する。 |
C | 砂利が露出し、表面を叩くと剥がれるものがある。しかしバラバラと剥がれ落ちることはない。(目安1~3cm) | 不要部分をはつり、無収縮モルタルを充填する。 |
D | 鉄筋が露出し、バラバラと剥離することがある。(目安3~10cm) | 不要部分をとり、コンクリートを打ち換える。 |
すぐ構造に影響を与えることはないですが、発見次第すぐ補修することが大切です。
ジャンカを防ぐには、コンクリートを打設する(施工する)ときに、しっかりバイブレーションすることです。
セメントと骨材をよく混ぜることで、ジャンカの発生を予防できます。
3・基礎コンクリートの厚み・鉄筋のかぶり厚。
新築住宅の基礎でチェックすべきなのが、基礎コンクリートの厚み・鉄筋のかぶり厚です。
基礎はコンクリートが内部の鉄筋をサビから守ることで、強度を保っています。
しかしコンクリートの厚みがうすいと、鉄筋に雨水が侵入しやすくなり、サビて強度が低下します。一般的にコンクリートの厚さ1cmに対して、雨水の侵入は10年かかると言われています。
鉄筋を保護するコンクリートのかぶり厚は、基礎の立ち上げ部分で40mm以上の確保が必要です。
多くのハウスメーカーでは、基礎幅150mmが採用されています。ですので、余裕をもったかぶり厚が確保できる設計です。
ただし基礎幅が150mmでも、鉄筋の組み方(配筋)が雑でずれていると、かぶり厚は40mm以下になることも。設計だけでなく、現場での丁寧な作業も大切です。
「基礎幅が広ければ安心」ではないですが、基礎幅はハウスメーカーの基礎への考え方を感じる部分でもあります。
どちらが住む人のことを真剣に考えているのか、すぐに分かりますな。
コンクリートのかぶり厚のチェックは、コンクリートを流し込む前でしか確認できません。
現場見学会などで工事の様子を見せてもらい、ハウスメーカーの仕事ぶりをチェックするのがおすすめです。
▽現場見学会のチェックポイントは、こちらです。
4・アンカーボルトの立ち上がり。
新築住宅の基礎でチェックすべきは、アンカーボルトの立ち上がりです。
基礎と家をつなぎとめるボルト。引っ張る力に強く、地震などによって柱が基礎から抜けることを防ぐ。
地震に負けない家を建てるために、とても大切な部分です。
しかし基礎工事では、しばしばアンカーボルトの不具合がみられます。
・アンカーボルトの立ち上がりが短い。
・アンカーボルトの立ち上がりが中心からずれている。
・アンカーボルトの位置が図面とちがう。
・アンカーボルトが設置されていない。
このような施工不良があると、大きな地震が来たときに柱が基礎から抜けてしまい、倒壊するおそれがあります。
アンカーボルトのチェックは、基礎の上に柱をのせてしまうと確認できなくなってしまいます。
こちらも現場見学会を活用してチェックしておきたいところです。
まとめ:コツさえ分かれば、基礎もチェックできる!
基礎のチェックは専門的で、素人には難しく感じます。
ですが大丈夫でございます。コツさえ分かれば、だれでも基礎をチェックできますよ。
新築住宅の基礎をチェックするときは、次のポイントに注意してみてください。
1・コンクリートのひび割れ(3mm以上のひび割れ・横に割れているのは注意。)
2・打設不良 ジャンカ(補修すれば問題ない場合が多い。)
3・基礎コンクリートの厚み、鉄筋のかぶり厚(鉄筋のかぶり厚がうすいと、基礎の寿命が短くなる。)
4・アンカーボルトの立ち上がり(図面通りに施工されているか?)
基礎に不安があると、安心して住めません。
ですので基礎もきっちり工事してくれるハウスメーカー・工務店を、家作りのパートナーに選びたいところ。
ハウスメーカーによって基礎の考え方もちがうので、まずは各社比較してみることをおすすめします。
素敵な家作りを。それでは、また!
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新築住宅の基礎も、少し意識するだけで、「よし・あし」を見分けられるようになりますよ。