こんにちは。
「ろーいーがらす(Low-Eガラス)」
という言葉。本当によく聞くようになりましたよね。なにやら断熱性能が高い窓だとか・・・。
おっしゃる通り、Low-Eガラスはペアガラスよりも断熱性能が高く、「夏:涼しい・冬:暖かい」家を実現できる窓です。
ですがご注意くださいませ。
新築住宅のほとんどに採用されているLow-Eガラスは、大きくわけで2種類に分けられ、使い方を間違えると「冬:寒い家」が完成してしまうのです。
Low-Eガラスの種類は、
・遮熱タイプ:太陽からの熱を遮るので、夏、涼しい。
・断熱タイプ:室内から熱が逃げるのを防ぐので、冬、暖かい。
「遮熱型」と「断熱型」では同じLow-Eガラスとはいうものの、性能はまるで違います。
Low-Eガラスの特徴とデメリットを知らないと、家作りで失敗のもとになってしまいます。
そこでこの記事では、
・Low-Eガラスの特徴、メリット
・Low-Eガラスのデメリット
について、解説させて頂きます。
Low-Eガラスは、「とりあえず使えばいい」ってものではありません。しっかり特徴・デメリットを押さえておきましょう。
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この記事の概要
Low-Eガラスの特徴とは?どんなメリットが?
Low-Eガラスの「E」とは、「Low-Emissivity(放射率)」のことで、表面に銀・亜鉛などの薄い金属膜コーティングをすることで、ガラスからの熱ロスを大幅にカットしたガラスです。
ここ数年で価格も落ち着いてきたので、普及率がいっきに高くなりました。一軒家でのLow-Eガラスの普及率は、80%にもなります。(平成29年 板硝子協会調べ)
ではLow-Eガラスはどんな特徴・メリットのガラスなのか、ご説明しましょう。
ペアガラスよりも高い断熱性。
Low-Eガラスはペアガラスよりも断熱性が高いです。
【熱貫流率】
一枚ガラス:5.9
ペアガラス:3.4
Low-Eガラス:1.7
※数字が小さいほど、熱を通しにくい。
※単位はいずれも「W/㎡・K」
一枚ガラスで育った私からすれば、ペアガラスは夢の断熱窓。
しかしLow-ガラスの断熱性は、ペアガラスのおよそ2倍にもなるのです。
Low-Eガラスに樹脂サッシ・木製サッシを組み合わせると、「冬暖かい家」が実現できるのも納得ですね。
▽窓のガラス・サッシの選び方は、こちらで解説しています。
紫外線を防ぐ。日焼けしない。
さらにLow-Eガラスでは、太陽光に含まれる紫外線をカットします。
【紫外線カット率】
・一枚ガラス:49%
・Low-Eガラス:83%※
※遮熱タイプ・窓の色:グリーン
日当たりのいい場所に家具を置いておくと、いつのまにか色があせてしまうことありますよね?
・・・イエス、それが紫外線の影響です。
通常の窓ガラスは紫外線をカットする能力がなく、太陽からそそがれる紫外線によって、家具・フローリングの色があせてしまいます。
ですがLow-Eガラスなら、紫外線の80%をカットできます。(遮熱タイプ・窓の色:グリーン)
もちろん、家の窓は365日、常に紫外線を受け続けます。80%の紫外線をカットしても、残りの20%でダメージを受けるので、完全に日焼けを防ぐことは無理でしょう。
「日焼けしにくくなる」という意味では、Low-Eガラスは十分な働きをしてくれます。
窓ガラスに金属膜をコーティングしているガラス。
Low-Eガラスは、窓ガラスに金属膜をコーティングしているガラスです。
コーティングしてある金属膜により、太陽のエネルギーをカットしてくれます。
Low-Eガラスにコーティングされる金属は銀系・酸化亜鉛系などがあり、窓に「どんな金属の膜をコーティングするか?」によって、Low-Eガラスの性能は変わります。
・銀系のコーティング:近赤外線を防ぎ、太陽の熱を室内に入れない。
・亜鉛系のコーティング:近赤外線を通し、太陽の熱を室内に取り込む。
またコーティングする金属の種類によって窓の色(シルバー・グリーン)も変わり、性能も変わります。
・クリア:断熱性と遮光性のバランス重視。採光性が高く、冬も明るい。
・グリーン:遮熱カットが大きい。窓からの視界はうすく緑色に。
・ブロンズ:高い断熱性能が特徴。窓からの視界はうすくブロンズ色に。
「太陽からの熱を取り込むのか?」
「室内の熱を逃がさないのか?」
どちらを重視するかにより、Low-Eガラスの選び方は変わります。
金属膜の位置によって性能が変わる。
Low-Eガラスでは金属膜を処理する位置(室内側・室外側)によって性能が変わります。
画像引用:YKK公式
・金属膜を室内側のガラスにコーティング:室内の熱を逃がさない、断熱タイプ。
・金属膜を室外側のガラスにコーティング:太陽からの熱をさえぎる、遮熱タイプ。
「同じ金属を窓にコーティングしているのだから、内側・外側でも性能は一緒だろ」
・・・と、思っていると大失敗してしまいますよ。
これはとても重要なので、繰り返しさせて頂きます。
・内側:断熱
・外側:遮熱
で、ございます。お見知りおきを。
Low-Eガラスで知るべきデメリット。
ここまでお読み頂きありがとうございます。
さて、賢い読者さまはすでにお察しかと思いますが、Low-Eガラスにはデメリットがあります。
それは「金属膜の内側・外側を間違てしまうと、大変なことになる」ということです。
遮熱型・断熱型をまちがえると、「冬に寒い家」になってしまう。
Low-Eガラスを採用する目的は、「夏:涼しい・冬:暖かい」理想的な家を作るためですよね。
ですがLow-Eガラスは金属膜の内側・外側を間違えてしまうと、「冬:寒い家」になってしまうのです。
たとえば南向きの窓に「遮熱タイプ」のLow-Eガラスを取り付けると、夏の強い日差しをカットしてくれるので、「夏:涼しい家」となります。
しかしその一方で遮熱タイプのLow-Eガラスは、冬の暖かい日差しもカットしてしまいます。
「外はいい天気なのに部屋の中が寒い。」
この原因は、Low-Eガラスが太陽のエネルギーをカットしているからです。
Low-Eガラスは新しく普及したガラスで、万能のように感じます。
しかし都合よく太陽光をカットしているわけではなく、処理におうじて(内側・外側)、太陽のエネルギーをカットしているだけです。
Low-Eガラスの性能をきちんと理解しなければ、せっかくの性能が逆効果となり、デメリットとなってしまいますよ。
Low-Eガラスで太陽光をどう取り入れるべきか?
ではLow-Eガラスはどのように使うのが効果的なのか?
「夏:涼しい・冬:暖かい家」を実現するために、次の2つのケースをご紹介させて頂きます。
南窓は、断熱型で冬の室温を太陽光で暖め、室温を逃がさない。
日当たりのいい南窓には、断熱タイプ(金属膜が内側)で室温を暖めることがおすすめです。
なぜなら南向きの窓から入る太陽の光は、季節によって変わるからです。
夏:太陽が高くまで昇るので、太陽の光が部屋の奥まで入らない。
冬:太陽の位置が低いので、太陽の光が部屋の奥まで入る。
夏は日照時間こそ長いものの、南向きの窓から入る太陽の光はそれほど多くないのです。
ですので冬に日差しが入るようになったとき、太陽の日差しを最大限生かす方がおすすめです。
まさに冬:暖かい家、でございます。
もしも南向きの窓を「遮熱タイプ」にすると、冬の暖かい日差しがカットされてしまうので、「冬:寒い家」になってしまいます。
しかも夏の日差しはそこまで入らないので、遮熱もそこまでの効果が見込めず、まさにふんだり蹴ったりの結果に。ご注意くださいませ。
東窓・西窓は、遮熱型で夏の室温上昇を防ぐ。
ではLow-Eガラスの遮熱タイプはどこに使うのか?
・・・イエス、それは「東窓」・「西窓」でございます。
東・西から入る太陽の光(朝日・夕日)は、季節に関係なく部屋の奥深くまで入ります。
そのため夏の強い日差しも、部屋の奥まで差し込むのですよね。
こ、これは耐えがたし・・・。
とくにマンションのような日当たりのいい部屋では、強烈な西日が入ることから西向きのマンションは人気がないことが多いです。
ですので西向き・東向きの窓には、遮熱タイプのLow-Eガラスをおすすめします。
夏の強烈な日差しをカットすることで、「夏:涼しい家」を実現できますよ。
まとめ:Low-Eガラス、デメリットに注意して!
ひと昔前までは高値の花だったLow-Eガラスもすっかりお求めやすい価格になり、新築住宅の8割に普及するようになりました。
ペアガラスの家に住む私からすれば、うらやましい限りでございます。
断熱性が高いLow-Eガラスは、金属膜をコーティングする位置(内側・外側)によって性能が変わります。
内側:断熱タイプ
外側:遮熱タイプ
ここを無視して「すべての窓に取り入れるぜ!」とやってしまうと、冬の暖かい日差しもカットしてしまい、「冬:寒い家」を作ってしまいます。
「Low-Eガラスは万能ではない」ことが、唯一のデメリットでしょうか。
ぜひ有効活用して、快適な家作りをすすめてくださいね。
それでは、また!
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そのため日当たりがよくて日焼けしてしまったモノが・・・これがLow-Eガラスだったらと悔やまれます。