新築住宅で考えたい6つの暑さ対策と原因|エアコンなしで夏涼しい家は可能か?

こんにちは。

 

「新築マイホームを建てたら、このクソ暑い夏ともサヨナラするんだっ!」

「俺は夏でも涼しい家に住むんだ!!」

 

これから新築マイホームを建てるなら、だれだって「夏、涼しい家」がいいですよね。

でも知ってますか?新築で家を建てれば、なんでも「夏、涼しい家」になるとは限らないのですよ。

イエス、マダム。

なぜなら家が暑くなってしまうには原因があります。暑くなる原因をしっかり解決するのがポイントですよ。

暑さ対策をしっかりして、新築を建てることが大切なのです。

 

そこでこの記事では、

・新築なのに夏、暑くなってしまう原因。

・涼しい家を建てるための、夏の暑さ対策。

について、解説させて頂きます。

令和の時代も猛暑はすぐそこまでやってきました。暑さ対策をしっかりして、夏、涼しい家を手に入れましょう!

スポンサーリンク

新築でも夏、暑くなる!暑さ対策のポイントは?

「最近の家は断熱材がしっかりしているから、夏でも涼しいだろう。」

『ハウスメーカーの営業担当が「夏でも涼しいですよ!」と言ってたから大丈夫だろう。』

 

などと思ってると、痛い目をみるかもしれません。

新築住宅といえど、しっかり暑さ対策をしなければ、当然のように夏は暑くなりますよ。

暑さ対策をするには、暑くなる原因をしっかり抑えることが大切です。

 

断熱材が薄い・足りないではダメ。しっかり断熱するのが、暑さ対策の基本。

新築住宅でも夏に暑くなってしまうのは、入っている断熱材が薄いことが原因です。

断熱材が施工されていれば、外の暑い空気も断熱材がシャットアウトしてくえる・・・はずでございます。

しかし施工されている断熱材が、

・申し訳ない程度の厚みの断熱材だった。

・断熱材の入っている場所が少ない。

・断熱材の施工が雑で、すき間が多い。

このような状況では、外の暑い空気を完全にシャットダウンできません。

そのため外の気温が上がるにしたがって、室温も上昇することに。しかも断熱材があるおかげで、一度上がった室温はなかなか下がりません

外は涼しいのに、室内は熱のこもったサウナ状態に。

・・・地獄か!?

 

夏、涼しい家を目指すなら、しっかりとした断熱材を施工が必要です。

・「内断熱+外断熱」で、断熱効果を高める。

・屋根、天井をしっかり断熱。

・隙間なく断熱材を施工することで、暑い空気を中に入れない。

まずは断熱材で暑い空気をシャットアウトするのが基本でございます。

 

▽断熱材については、こちらもチェック!

断熱材で後悔しない選び方!注文住宅で選べる種類と特徴・メリット・デメリットを解説!

2019.03.19

 

断熱材だけでは暑くなる!しっかりとした、日射対策が必要!

では「断熱材をしっかり施工すれば夏、涼しくなるか?」と言われたら、それは「ノー」でございます。

・・・なぜって?それは簡単な話ですよ。

イエス、マダム。

なぜなら夏の強い日差しで、断熱材がガンガン温められるからです。一度断熱材が温まると、保温性抜群ですから。これは地獄ですよ。

せっかくの断熱材も一度温まってしまうと、逆効果になってしまいます。夏のクソ暑い日にモコモコのダウンジャケットなんて着たくないですよね。

 

ですので、断熱材をあたためない工夫が必要です。

そこで大切なのが、遮熱シートで太陽の日差しをカットすること。屋根・外壁の内側に遮熱シートを施工することで、太陽からの熱を反射することができます。

遮熱シートには、赤外線の反射率の高いアルミを蒸着したシートが使われます。アルミが赤外線を反射することで、断熱材が温まるのを防ぎます。

アルミは消防士の防護服・車のサンシェードにも使われる素材。

これを屋根・外壁に施工することで、夏、涼しい家を実現できるのですな。

車を停めるときにサンシェードを使う・使わないでは、車内の温度はぜんぜんちがいます。つまりアルミが熱を遮断する効果はそれほど高い、ということでございます。

 

窓の断熱性能が低いと、断熱材も意味がない。

「断熱材も丁寧に施工した。遮熱シートも施工した。」

「・・・これで夏、涼しい家は完璧だ・・・(キメ顔)」

 

と思いがちですが、残念ながらちがいます。

なぜなら窓の断熱性能が低いと、夏、涼しい家にならないからです。窓から入る太陽の日差しで部屋が温まってしまい、うだるような猛暑の家になってしまいます。

 

断熱性の高い窓とは、ずばり「Low-E複層ガラス」でございます。

Low-E複層ガラスとは?

窓ガラスに特殊金属をコーティングすることで、太陽からの熱をカットする。

外からの熱をカットする「遮熱型」と、室内の熱が逃げるのを防ぐ「断熱型」の2種類がある。

夏の日差しをカットするなら、遮熱型のLow-E複層ガラス一択でございます。

日差しが強く差し込む窓(西日が強い窓)を遮熱型Low-E複層ガラスにすることで、室内の温度上昇が防げます。

夏に暑くなってしまうのは、窓の性能が低いからかもしれません。

夏も涼しい家にするなら、窓の断熱性能を上げることがポイントです。

 

▽窓の断熱性については、こちらもチェック!

断熱性の高いLow-Eガラスにデメリットはあるのか?特徴・メリット・選び方も。

2019.04.09

省エネ・断熱性能の高い窓はどれ?おすすめの窓(サッシ・ガラス)の選び方!

2019.03.14

 

カーテンだけでは温度上昇は防げない。窓の外側で日差しをカットするのが大切。

夏の暑さ対策として有名なのが、遮光カーテン。遮光カーテンで太陽の光が部屋に入らないようにすれば、室温上昇は防げる・・・という理屈でございます。

遮光カーテンは、ないよりはあった方がマシです。しかし遮光カーテンだけでは温度上昇は防げません

イエス、マダム。

なぜなら遮光カーテンで太陽光を防いでも、それは結局「室内」での話ですから。

つまり太陽の熱はすでに室内に入っているので、カーテンの内側で熱がこもってしまうのです。

遮光カーテンで閉め切っているのに、室内がむんむんと暑い。その原因はカーテンの内側に熱がこもっているからでございます。

 

ですので大切なのは、太陽の熱を室内に入れないこと。窓の外側で、太陽の熱をカットするのがポイントです。

・長い軒(のき)をつけて、太陽の光を室内に入れない。

・よしず、サンシェードで、窓の外側で太陽光をカットする。

・窓に遮熱フィルムを貼って、熱を反射する。

よしずって、昔からありますし、新築にはとても似合わない古臭いデザインじゃないですか。だからできれば設置したくないじゃないですか。

・・・でもですよ。下手な断熱材を入れるより、よしずで窓からの熱をカットした方がよほど効果があるのですよ。

よしずを置くと新築のフレッシュさが一気になくなりますがね・・・。

スタイリッシュなデザインがご希望なら、サンシェードを設置するのもおすすめです。ただし紫外線にさらされて劣化するので、定期的な交換が必要になります。

 

▽外からの日差しをカットするには、パッシブデザインの考え方が大切です。

パッシブデザインの間取りのメリット・デメリット!自然の力で涼しいって本当?

2019.05.22

 

24時間換気で涼しい空気が逃げる!熱交換型の24時間換気システムが大切。

「断熱材・窓・日差し対策、どれをとっても完璧だ!」

 

と胸をはって言えるようになっても、それでも夏は暑くなります。

なぜなら新築住宅には24時間換気システムが搭載されており、常に外から暑い空気が入ってくるからです。ここまで断熱させておいて、まさかのちゃぶ台返し。あんまりでございます。

24時間換気システムとは?

高気密化で問題になった、シックハウス症候群を解決するために作られた制度。2時間に1回、部屋の空気が入れ替わる換気が義務つけられている。

いくらエアコンで冷やしても、24時間換気システムによって、暑い空気が入ってくる。これでは冷房効率も下がりますし、エアコンを切ったら蒸し暑くなってしまいます。

 

そこで暑さ対策として、熱交換型の24時間換気システムがおすすめです。

熱交換型の24時間換気システムでは、外の暑い空気を涼しい空気に交換してから取り込みます。そのためエアコン効率が上がり、エアコンを切ったあとも涼しい環境が長く続くのです。

どんなに暑さ対策をしても、換気システムが熱交換型でなければ意味がありません。

少し価格は上がりますが、暑さ対策として必須アイテムでございます。

 

▽24時間換気システムについては、こちらをチェック!

24時間換気システムはどれがいいの?それぞれの特徴・メリット・デメリットを解説!

2019.05.15

 

コンクリート打ちっぱなしは暑い。

スタイリッシュでモダンなコンクリート打ちっぱなしの家。かっこいいですよね。

しかも学校や図書館、コンクリートでできている建物ってひんやりするじゃないですか。

だから「家もコンクリート打ちっぱなしで作れば、涼しくなるんじゃないの?」と思うじゃないですか。

・・ですが「コンクリート造=涼しい」というのは、間違いなのですよ。むすろコンクリート造の家は、暑いのです。

 

コンクリート造の家が暑くなってしまうのは、コンクリートの熱伝導率の高さが原因です。

熱伝導率 W/mK
コンクリート 1.6
木材(合板) 0.16
断熱材(グラスウール10K) 0.05

※熱伝導率が高いほど、よく熱を通す。

 

コンクリートは木の10倍、断熱材(グラスウール10K)の30倍もの熱を通します。

つまりそれだけ外の熱(暑さ)を室内に伝えてしまうのです。

 

コンクリート打ちっぱなし住宅は、モダンなデザインでとてもかっこいいです。

しかしデザインと機能の両立は難しく、断熱材もつけないコンクリート打ちっぱなしの家は「夏、暑く、冬、寒い家」になってしまいます。

コンクリート打ちっぱなしにも断熱材をつけられますが、当然ながら打ちっぱなしの風合いはなくなります。

外観の魅力がなくなって、打ちっぱなしにする意味はあるのか?疑問でございます。

コンクリート打ちっぱなしは、見た目的には涼しそうですけどね。実際はクソ暑いようですよ。

 

「夏、エアコンをつけなくても涼しい」は実現できるのか?

新築住宅が暑くなる原因、そして暑さ対策を解説させて頂きました。

では、ここまで暑さ対策をすれば、「夏、エアコンをつけなくても涼しい」は実現できるのでしょうか?

 

エアコンをつけないと、蒸し暑い。

結論から申し上げますと、エアコンをつけなくて「夏、涼しい家」は無理でございます。

いや、だって考えてみてくださいよ。

このクソ暑い夏のなか、エアコンをつけなかったらどうなるのかを・・・。

・・・。・・・。・・・。

暑いものは暑いであります。しかも蒸し暑いであります。え、エアコンつけたい・・・。

断熱・日差し対策を完璧にしても、それは室温上昇をゆるやかにするだけのこと。外部環境が狂うような猛暑なら、家のなかも猛暑でございます。暑いです。

 

「夏、涼しい家」にするには、エアコンを稼働させることが前提です。

断熱材が熱を持ってしまうと室内が保温されてしまうので、早めにエアコンをつけましょう。

高気密・高断熱の家なら、エアコン効率も上がります。ですので以前の賃貸アパートのような「エアコンつけたら、電気代がヤバい」という事態にはなりませんよ。

高気密・高断熱だからこそ、積極的にエアコンを使いましょう。やせ我慢は厳禁でございますよ。

 

まとめ:新築での暑さ対策は、断熱と日差し対策が大切!

断熱材をしっかり施工するだけでは、夏、涼しい家にはなりません。

日差し対策をして、太陽の光で室温が上がるのを防ぐ必要があります。

・屋根、外壁の内側に遮熱シートを施工。

・よしず、サンシェードの設置。

・断熱性の高い窓を採用。

・軒を長くして、日差しをカット。

断熱材で暑い空気をシャットアウトしつつ、太陽からの熱を室内に入れないことが大切です。

 

ただし暑さ対策を限界まで極めても、エアコンなしで夏を乗り切るのは無理でしょう。

高気密・高断熱での「夏、涼しい家」は、エアコンありきでございます。お体を壊してしまう前に、早めにエアコンをつけることをおすすめします。

なによりそこまで暑さ対策しておけば、エアコンつければすごく快適ですからね。

素敵な住宅購入を。それでは、また!

 

\ 今の間取りプランで本当に大丈夫ですか? /

※複数のハウスメーカーから提案を受けることをおすすめします。

タウンライフ注文住宅のメリット・デメリット|無料で間取りを作ってもらう

2019.04.17

 

▽暑さ対策は、パッシブデザインに通じます。

パッシブデザインの間取りのメリット・デメリット!自然の力で涼しいって本当?

2019.05.22

風通しのいい土地の選び方!風通しのいい家だけでは、意味がないって本当!?

2019.03.05

 

▽新築なのに寒い!も、ポイントは断熱材です。

新築なのに寒い家はイヤだ!後悔する前に知るべき、注文住宅が寒くなる原因とは?

2019.04.23

建売は寒いのか?購入した建売が寒い理由と節約しながら冬を快適に過ごす工夫。

2017.04.09

こちらの記事もお勧めです。