インナーバルコニーのメリット・デメリット!間取り採用時の注意点

こんにちは。

 

屋根のついているインナーバルコニーは、人気の間取りの1つです。

雨にも負けず、風にも負けず。雪にも、夏の暑さにも負けずに洗濯物が干せるなんて、最高すぎますよね。

しかも半屋外のプライベートスペースで、第二のリビングとして贅沢な使い方もできます。

 

しかしご注意くださいませ。

流行りの間取りではありますが、いくつか注意して頂きたいことがございます。とくにインナーバルコニーのデメリットは、ノリと勢いで採用する前に知っておくべきでしょう。

この記事では、

・インナーバルコニーのメリット、デメリット。

・インナーバルコニーを間取りに採用するときの注意、ポイント。

について解説させて頂きます。

インナーバルコニーは、控え目に言っても最高です。しかしデメリットは知っておきましょう!

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インナーバルコニーとは?バルコニーとの違いについて。

知っていらっしゃいますか?インナーバルコニーとは、「屋根のついたバルコニー」のことではないのですよ。

インナーバルコニーとバルコニーの違い

・インナーバルコニー:家の一部を凹ませてつくった、半屋外のスペース。(屋根がある。)

・バルコニー:家の外にせり出した、半屋外のスペース。(屋根がない)

ですのでインナーバルコニーは、バルコニーに屋根をつけたものではありません。

家の一部をバルコニーに改修するので、通常のバルコニーよりも一歩奥まった場所にあります。それゆえ「インナー」と呼ばれるのですね。

「屋根があるから、インナーではない。」

これが重要なポイントでございます。

 

▽バルコニー・ベランダ・インナーバルコニーのちがいは、こちらで解説しています。

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インナーバルコニーの3つメリット

インナーバルコニーが人気なのには理由がございます。

ただのバルコニーにはない、3つのメリットがあるからです。

 

メリット1:第二のリビングとして活用できる。

インナーバルコニーのメリットは、開放的な半屋外のスペースが第二のリビングとして活用できることです。

・家の一部を凹ませてスペースを作るので、奥行きが取りやすい。

・屋根があるので、直射日光が防げる。

・壁に囲まれるので、プライバシー性が高い。

バルコニーでは奥行きが取りづらいので、洗濯物の外干し専用スペースになりがちです。

しかし家の一部をバルコニースペースに改修しているインナーバルコニーでは、奥行きが広くとれます。

そのためただの外干しスペースだけでなく、プチ・アウトドアを楽しみながら、第二のリビングとしてくつろげるのです。

広いインナーバルコニーで家族でBBQ。

こいつは率直に言って、最高でございます。

庭のウッドデッキよりもプライバシー性が高いので、ご近所の視線を気にせずに家族だんらんが楽しめます。

また屋根が太陽からの直射日光を防いでくれるので、ガチ・アウトドアが苦手な方でも快適に過ごすことが可能です。

 

インナーバルコニーでは家族BBQ以外にも、

・子供のプール遊び場として。(屋根があるから日焼けしない。)

・読書、お茶タイムとして。

・室内からできるガーデニングスペースとして。

・ソファを置いて、半屋外のリビングとして。

日常をちょっとだけ贅沢にしてくれる、さまざまな用途がございます。

これらは奥行きが取れず、屋根のないバルコニーではできないこと。インナーバルコニーならではのメリットです。

 

メリット2:屋根があるので、急な雨でも安心。

インナーバルコニーとバルコニーの大きな違いは、屋根があること。

そのため急に雨が降ってきても、洗濯物が濡れる心配がありません。これは大きなメリットですよね。

しかしバルコニーでは屋根がないので、雨が降ったらすぐに洗濯物を取り込まないといけません。

家にいるときならまだしも、急な雨って外出中に限って振るのですよね・・・。

天気がよかったのでバルコニーで外干ししてましたが、まさかのドシャ降り。・・・今ごろ洗濯物は濡れぞうきんになっているでしょう。ちーん

使いづらいのですよ、バルコニーは。

それゆえ最近では、「バルコニーっていらないんじゃないの?」という論争が巻き起こってしまうのです。

 

ですがインナーバルコニーならちがいます。なぜなら屋根があるからです。

バルコニーのような完全オープンスタイルではなく、半オープンスタイルなので急な雨にも負けません。

実用性の高さはインナーバルコニーの大きなメリットでございます。

 

メリット3:高いデザイン性。外観がすっきりする。

インナーバルコニーって、すごくおしゃれじゃないですか?

とくにインナーバルコニーを使う用途が思いつかなくても、インナーバルコニーのスッキリしたデザインはとても魅力的です。

バルコニーでは外にせり出しているので外観にメリハリはつきますが、どこかボッテリした印象に。

ですがインナーバルコニーは建物の一部に組み込むデザインなので、スタイリッシュな家の外観になります。

シュッとした外観。これぞまさにアーバンなマイホームですな。ガッハッハ!

せっかくのマイホームを建てるのですから、家の外観にもこだわりたいところ。

スタイリッシュな家を目指すなら、インナーバルコニーはぜひ取り入れたい間取りの1つでございます。

 

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インナーバルコニーのデメリット

メリットの多いインナーバルコニー。

しかしメリットだけで、間取りを採用するのは危険でございます。

インナーバルコニーにもデメリットがあります。なんでもかんでも、「インナーにすればいい!」、というものではありません。

 

デメリット1:費用が高い。

まず知っておくべきインナーバルコニーのデメリットは、費用が高いことです。

インナーバルコニーを設置する場合では、

・屋根が増える

・壁が増える

・防水工事の面積が増える。

など費用が高くなります。

インナーバルコニーの費用は、通常の居室と同じ坪単価が適用されることが多いです。

バルコニーの費用が坪単価の半分であることを考えると、インナーバルコニーの設置費は「バルコニーの2倍」でございます。

坪単価50万円のハウスメーカーで、3坪のインナーバルコニー・バルコニーを作るときの費用は、

インナーバルコニーの費用 = 坪単価50万円 × 3坪 = 150万円

バルコニーの費用 = 坪単価50万円 × 1/2 × 3坪 = 75万円

となります。坪単価50万円で計算すると、インナーバルコニー・バルコニーの差額は75万円になります。

75万円の差額とは・・・。

バイクの新車が1台買えてしまう金額ですな。

・・・イエス、バルコニーにしてバイクを買いましょう。

「全体の家の建築費(数千万円)のうちの75万円」と考えると小さな金額に感じます。ですが75万円の差額は大きいですからね。

 

本当にインナーバルコニーが必要ですか?75万円払っても、インナーバルコニーが使いたいですか?

今一度確認してみて、費用面のデメリットを納得してから採用に踏み切りましょう。

 

容積率の計算に必要。居室が狭くなる。

インナーバルコニーを採用すると、それだけ部屋を狭くしなくてはいけません。

なぜならインナーバルコニーは、容積率の計算に組み入れる必要があるからです。

容積率とは?

敷地面積に対する、家の延床面積の割合のこと。

土地の広さによって、建てられる家の広さ(1階・2階の床面積)が決まっている。

容積率の計算に組み入れることは、つまりインナーバルコニーは居室としてカウントされるということ。

ですのでインナーバルコニーは半屋外スペースではありながら、れっきとした「部屋」なのです。

 

もし容積率に余裕がなければ、インナーバルコニーを作るために、ほかの部屋を狭くしなくてはいけません

インナーバルコニーを作るために、クローゼットを小さくしました。

果たしてこの選択がよかったものか・・・。

インナーバルコニーのために、収納を犠牲にするかもしれません。

この点、バルコニーなら安心です。

なぜなら奥行き2m未満のバルコニーは、容積率に組み入れなくていいからです。容積率いっぱいまで家を建てて、さらにバルコニーがつけられます。

 

インナーバルコニーの容積率のデメリットをまとめますと、

インナーバルコニーのデメリット

・インナーバルコニー:居室を削って、バルコニースペースにする。(容積率ギリギリの場合)

・バルコニー:容積率ギリギリまで家を広くしても、さらにバルコニースペースが作れる。

となります。

「バルコニースペースのために、部屋を狭くするのはイヤかも・・・」とデメリットが気になる方は、バルコニーをおすすめします。

 

日当たりが悪くなる。

インナーバルコニーのデメリットは、日当たりが悪くなることです。

・バルコニーより奥まった位置にある。

・屋根が日差しをカットしてしまう。

家の内側にバルコニーを作っているので、日当たりが悪くなるのも無理もありません。

雨から洗濯物が守れても、天日干しではなく、「屋外の陰干し」になってしまいます。

 

しかしデメリットは洗濯物だけではありません。

インナーバルコニーがあることで、居室はさらに奥まったスペースになります。

ですのでさらに太陽の日差しが入りづらくなり、冬、寒くなるデメリットがあります。

夏は日陰で涼しいと思いましたが、冬は日差しが入らなくてここまで寒いとは・・・。誤算でございます。

インナーバルコニーを設置したら、「冬寒くなってしまった!」と後悔してしまう方が多くいらっしゃいます。

とくに南向きにインナーバルコニーを設置すると、部屋に入る日差しが減ってしまいます。ご注意くださいませ。

 

ただし「冬、寒くなる」原因はインナーバルコニーだけのせいでもなく、断熱・気密・暖房器具(エアコンなど)のバランスで決まります。

間取りのバランス・家のスペックをトータルで考えることが大切です。

 

▽新築なのに寒くなる原因は、こちら!

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インナーバルコニーの間取りの注意。

デメリットを知ってもなお、「インナーバルコニーを作ってみたい!」とのことでしたら、きっとインナーバルコニーを200%有効活用できるでしょう。

よりよくインナーバルコニーを活用するため、次の注意に気をつけてみてくださいませ。

 

あれば便利なバルコニー水栓。でも水漏れリスクが高い。

インナーバルコニーでは、バルコニー内に水栓を取り付けることもできます。

バルコニーに水栓があると、

・掃除が楽。水で流して、ブラシでこすれる。手すりの水ぶきなど。

・屋外でご飯を食べるとき、水が使えるのは便利。

・子供のプールの水に使える。

より充実したバルコニーライフが楽しめます。素晴らしい。

 

しかしインナーバルコニーに水栓をつけることで、水漏れリスクが高くなってしまいます。

2階で水漏れが発生すると、1階の天井・壁など、広い範囲に被害が広がることに。

ハウスメーカーの中には施行後のトラブルを避けるため、バルコニー水栓をおすすめしない会社も多いです。

 

とはいえ、基本的には水漏れがしないように、しっかり防水工事をするのがあるべきバルコニー。100%漏れると決まったワケではありません

インナーバルコニーで水栓を使うことが多いなら、設置を前向きに検討するのも1つです。

ただし設置したものの、ほとんど使わなかった水栓から水漏れした・・・となるのは、マジで泣けますからね。

バルコニーの利用シーンをしっかり考えましょう。

 

複数の部屋から出入りできる間取り

せっかくの半屋外スペースのインナーバルコニーでございます。複数の部屋から出入りできる間取りにしておくと、開放的な空間が共有して楽しめますよ。

2つの部屋から出入りできる間取りにすると、2階の中庭のように使えます。

また複数の部屋に移動できる間取りにすると、「洗濯物を干す → たたむ → しまう」の家事動線がワンストップになって便利です。

 

バルコニーを設置して、あとから屋根をつけるのもおすすめ。

インナーバルコニーのメリットは、屋根があって雨に濡れないこと。

しかしじつはバルコニーにも屋根をつけられるのです。

画像引用:工事コミコミショップ

バルコニーにポリカーボネートの屋根(いわゆるカーポート屋根)を取り付けることで、最大のデメリット「雨に濡れる」が解消されます。

バルコニーは奥行き2mまでなら、家の容積率に組み入れる必要がありません。ですので居室を最大にしながら、さらにバルコニーがつけられるのです。

 

奥行き2mのバルコニーでも、イスとテーブルを出してくつろぐには十分なスペースです。(大人が両手を広げた長さが、160~170cm)

奥行き1500mmの屋根つきバルコニー。十分広い。

画像引用:アイフルホーム

インナーバルコニーのデメリット(費用が高い・居室が狭くなる・日当たりが悪くなる)が気になるようでしたら、「バルコニー+屋根」を検討してみるのもおすすめです。

 

まとめ:インナーバルコニーで第二のリビングを楽しむ!

インナーバルコニーはプライベート性の高い、開放的なスペースが魅力的です。

周りからの視線も気にならないので、第二のリビングとして贅沢な使い方ができます。

ただし間取りに採用するには、メリット・デメリットをしっかり検討すべきです。

インナーバルコニーのメリット

1・開放的な第二のリビングとして活用できる。

2・急な雨にも濡れない。

3・高いデザイン性。外観がスッキリする。

インナーバルコニーのデメリット

1・費用が高い。(バルコニーの2倍)

2・容積率の計算が必要で、居室が狭くなる。

3・日当たりが悪くなる。

インナーバルコニーがあれば、毎日のマイホームライフがちょっとだけリッチになります。

デメリットこそありますが、ぜひうまく間取りに取り入れたいものですね。

素敵な家作りを。それでは、また!

 

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