「優良工務店を見つけるのは、はじめて家作りをする人には無理ゲーだ。」 by 悟りをひらいた
こんにちは。
冒頭より手厳しい言葉で失礼いたしました。ですが、本当にそうなのですよ。
だれしも優良工務店で家作りをしたいと思いますが、はじめて家作りをする人が優良工務店を見つけるのは、かなりハードルが高いのです。
・公開されている情報が少ない。
・工務店による技量の差がはげしい。
・社長、会社の独自理論が個性的すぎる。
「優良工務店を見つけるのは、無理だ!」とは申しません。ですが、かなり難しいです。
とくに、工務店による技量の差がはげしいことには注意が必要です。
想像を絶するほど劣悪な技量・知識・対応の工務店も一部あり、質の低い工務店と契約してしまうと人生が詰んでしまうリスクがあるからです。
では工務店を選ぶときは、どんなことに注意したらいいのでしょうか?この記事では、
・工務店を選ぶのが難しい理由。
・工務店を選ぶポイント。
について解説させて頂きます。
だれだって優良工務店と契約したいもの。そのヒントをお届けさせて頂きます。どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
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工務店を選ぶのが難しい4つの理由。
「工務店を選ぶのもハウスメーカーを選ぶのも、たいして変わらないんじゃない?」
・・・と思っているあなた。いいえ、ちがいますよ。
ハウスメーカーを選ぶのも楽ではありませんが、工務店を選ぶのはもっと大変です。
なぜなら次の4つの理由があるからです。
1・公開されている情報(口コミ・評判・業績)などが少ない。
工務店を選ぶのが難しいのは、公開されている情報が少ないからです。
全国・地方展開しているハウスメーカーなら、ネットで検索すれば、気になる情報はあらかた手に入ります。とくに悪い情報なんてすぐにヒットしますよね。
しかし対応エリアがせまく、年間棟数の少ない地元の工務店をネットでリサーチしても、知りたい情報が出てきません。
ですがご注意くださいませ。ネットで検索して悪い評判が出てこなくても、それは「そもそも評判が表面化するほどの実績がない」ということでもありますから。
ネットのリサーチが通用しない工務店を判断するのは、もっぱらリアルのお付き合いの口コミ・評判になります。
「○○工務店?ああ、悪い評判聞かないよ。って俺の友達の弟がいってたよ。」
「○○工務店?ああ、経営状態も悪くないよ。ってお父さんの知り合いの税理士が言ってた気がするわ!」
ネットの情報も信ぴょう性が疑われますが、リアルの情報ならすべて正しい・・・とも言い切れません。
それにリアルの情報では数に限りがあるので、どうしても少ない情報での判断になりがちです。
「少ない情報のなか、家作りのレベルの差の大きい工務店を選ぶ。」
こいつはなかなかハードモードでございます。
▽ハウスメーカーでは悪い評判が目立ちますが、それってどうしてなのでしょうか?
2・工務店は倒産リスクを考慮しなくてはいけない。
優良工務店を選ぶための基準はなんでしょうか?
・最新の技術、知識、工法?
・丁寧な施工?
・安心のアフターフォロー?
・価格?
どれも大切ですよね。ですが工務店を選ぶときにチェックすべきことが1つ抜けております。
・・・イエス、倒産リスクですね。
工務店はハウスメーカーよりも資本が少なく経営規模が小さいので、倒産リスクが高いです。工務店によっては、今にも瀕死で倒産寸前の会社までいるので注意が必要です。
工務店選びで、なぜ倒産リスクをここまで気にするのか?
その理由は工務店が倒産すると、
・払ったお金が返ってこない。(手付金・着手金・中間金など)
・工事が途中でストップして、放置される。
などの問題があるからです。これは率直にいって、「マイホーム地獄絵図」ですよ、本当に。
払ったお金が戻らない上に、大切なマイホームが工事の途中で放置される。放置されたマイホームは、雨風で劣化してしまい、とても住める状態ではありません。
工務店の倒産は、本当に気をつけなくてはいけません。
工務店の技術・対応力も大切ですが、「経営状態が健康か?」のチェックが必要です。
宮城県某所の建売住宅で、上棟後に工事が止まって3年以上経過止している物件があり、通り掛かるたび気になって見ている…。
色々憶測はできますが、何が原因でこういう事が起こってしまうのか、詳しい方がいたら教えて欲しいです😅 pic.twitter.com/xaPyqey6XS— ユウキ🏠住まいのブロガー (@yuki_housebuild) 2019年5月16日
3・工務店ごとに技術・知識のレベルの差が大きい。
工務店を選ぶのが難しいのは、工務店ごとに技術・知識のレベルの差が大きいからです。
優良工務店のように最新の技術に詳しく勉強熱心な工務店もあれば、逆に昭和の価値観のまま時間がとまってしまった工務店もいます。つまり工務店によって、当たり外れが大きいのです。
・家は通気性が大切。気密なんてもってのほか!
・断熱は外断熱が最強。内断熱はダメ、ぜったい!
・耐震性?ああ、筋交い入れておいたから大丈夫!!
いや、ちょっと待ってほしい。今の時代は令和なのですよ・・・?昭和の価値観のままストップとか、いったい何ごとでしょうか?
「地元密着の工務店なら、どこも親切に対応してくれるだろう」というのは、間違いではないでしょう。
ですがどの工務店も、同じ技術・知識を持っているとは限りません。むしろ、ハウスメーカーのように均質化されてないので、工務店によっては前時代に取り残されたままの会社もございます。
さて、あなたの理想の家を実現してくれる優良工務店は、どこでしょうか?
公開されている情報の少なさに加え、工務店による質の差が選ぶのを難しくしているのです。
4・社長・会社の特徴がありすぎる。理論が独自すぎる場合も。
追い打ちをかけるように工務店選びを難しくしているのが、工務店の社長・会社が特徴的すぎることです。
均質化されて個性がないように見えるハウスメーカーに対し、工務店のなかには個性に走りすぎた会社・社長も多いです。
学術的なデータの裏付けはなくても、社長自らが現場で体得した独自理論をベースに、独自の家作りを提唱する工務店もあります。
そのような工務店のなかには、積極的にセミナーを開催しては、
「今の家作りは間違いだらけだ!」
「ハウスメーカーこそ、諸悪の根源なり。」
「だから私たちと、本当にいい家を作ろう」
と、やや宗教染みた活動をすすめる工務店も。
独自の理論を正当化するもっとも簡単な方法は、大手の批判です。大手ハウスメーカーを巨大悪とすることで、自身は悪と戦う正義のヒーローになれます。
しかし大手ハウスメーカーの家作りを批判したところで、それが工務店の独自理論を正当化するものではありません。
優良工務店を選ぶ4つのポイント
工務店を選ぶのは、家作りをはじめた方にとって難しいもの。
時代錯誤の工務店と間違えて契約してしまうと、そこであなたの人生が詰んでしまうので、くれぐれも注意したいところです。
そこで優良工務店を見つけるための4つのポイントをまとめました。
へんな工務店につかまらないよう、チェックしてみてください。
1・現場見学会に参加する。実績を見せてもらう。
工務店を選ぶときに参考になるのが、現場見学会です。
その工務店が実際に作った家を見学させてもらうことで、工務店の実力を推測するのです。
・工事現場はキレイに整理されているか?
・工事をしている作業者は礼儀正しく、決まりを守っているか?
・その工務店で家を建てた人は、満足しているか?
などなど、百の言葉で説明されるよりも、1回現場を見せてもらった方が多くの情報が得られます。
また現場見学の希望を伝えたときに、はぐらかすような工務店だったら、それは黒に近いグレーでしょう。
実績を見せたがらない工務店は、自分が作った家がダメなことを知っている可能性が高いでしょう。
・・・黒ですな・・・。
「建てた人に迷惑になるから」
「うちはそういうの、やってませんから」
「ちょうど今、新築やってなくてー、ちょっと前だったらやってたのにな」
少しでも怪しい言動は要注意でございます。
建てた家に自信を持っている優良工務店なら、ドンと構えているものですよ。
2・注文住宅を年間何棟建ててる?リフォームが得意な工務店も多い。
ひと口に工務店といっても、じつはそれぞれが得意とする分野がちがいます。
・新築の注文住宅が得意な工務店。
・新築の分譲住宅が得意な工務店。
・大手ハウスメーカーの下請けがメインの工務店。
・リフォーム工事がメインの工務店。
「近所にいい感じの工務店があるから、そこで注文住宅建てようかな♪」
などといって、リフォームメインの工務店に注文住宅を依頼すると、高確率で地雷がはじけ飛びますよ?
新築の注文住宅が依頼したいのなら、あなたが選ぶべきは「新築の注文住宅を得意としている工務店」でございます。当然ですよね。
ですので、まずはその工務店が普段どんな仕事をしているのかチェックしましょう。
「新築の注文住宅はやったことありますか?」
「年間何棟、建てていますか?」
工務店に対してやや失礼な質問の気もしますが、いいえ、こちらも真剣ですから。
「当然、これぐらいやってくれるだろう」というスタンスは厳禁でございます。
3・知人・親戚の工務店/紹介だからといって、すべてを信用しない。
工務店を選ぶとき、「知人・親戚の工務店だから」、という理由で選ぶ方もいらっしゃいます。
また知人の紹介で工務店を契約される方もいます。
身近なところで業界の関係者がいるのはとてもありがたいことなのですが、しかしご注意くださいませ。
なぜなら関係が親しいがために、「細かい注文ができない」・「不具合が指摘できない」などのトラブルもあるからです。
せっかく工務店を紹介してもらっても、その工務店が優良工務店である保証はどこにもありません。
工務店を選ぶとき、知人・親戚の工務店/紹介だからといって、すべてを信用するのはリスキーです。
お互いに信頼関係があるからこそ、ビジネスライクな視点で厳しくチェックするのが大切ですよ。
▽知人・親戚の工務店に依頼するメリット・デメリットは、こちら!
4・会社の業績・経営状態は必ずチェック!
工務店選びで外せないのが、会社の業績・経営状態です。
なぜならどんなに技術の高い工務店でも、経営状態が悪くて倒産スレスレだったら、元も子もないからですよ。今にも倒産しような工務店は、無条件で候補から外さなくてはいけません。
しかし情報の少ない工務店で、倒産の臭いをかぎ分けるのは難しいこと。
ですが、倒産の予兆を感じとるのは不可能ではありません。具体的には、工務店がこのような行動・様子だったら、それは赤信号ですよ。
例)資材が高騰した。追加工事が発生した。急にお金が必要になった。
・手付金が多すぎる。
※注文住宅の手付金は、おおくても10%程度が目安。20%、30%も求めるのは臭い。
・働いている社員の目が死んでいる。
※現場社員はよく物語る。
家作りの話がしたいのに、工務店はお金の話ばかりする。
それってもしや、手元に資金がなくて困っているからかもしれませんよ?ご注意くださいませ。
▽手付金の払いすぎは、くれぐれもご注意くださいませ。
まとめ:すぐに契約しないで、じっくり検討して!
「優良工務店は地元に密着して活動しているので、探すのが大変だ。」
とはまさにその通りで、均質化されて没個性と言われるハウスメーカーよりも選ぶのが大変です。
しかも工務店によるレベルの差が大きいので、もしも外れ工務店に当たってしまったときは、いろいろと覚悟しなくてはいけません。
情報が少ない中で優良工務店を見つけるには、
1・現場見学会に参加する。実績をみせてもらう。
2・新築の注文住宅が得意な工務店に依頼する。
3・知人・親戚の工務店/紹介だからといって、すべてを信用しない。
4・会社の経営状態を必ずチェックする。
この4つは必須項目でございます。
ただし「チェックしてみて!」というのは簡単ですが、実際にチェックするのは大変なことと存じます。
ですので、あわてて契約しないでください。「この工務店こそ、運命の工務店だ!」と妄信しないでください。
工務店を選ぶのは、ハウスメーカーよりも大変でリスクも大きいです。
ぜひ時間をかけてじっくり選んでくださいね。
素敵な住宅購入を。それでは、また!
▽家作りのパートナーは、工務店だけではありません。幅広く検討してみましょう。
▽ハウスメーカーっぽさは残りますが、ハウスメーカーに依頼するのは手堅い選択です。
▽徹底的にハウスメーカーを比較してみました。必読です!
ははー、なるほど。つまり優良工務店、ということですな。(したり顔)