親戚・知人の工務店・建築士に依頼するメリット・デメリット|友人を失わないために

こんにちは。

 

あなたのまわりの親戚・知人のなかに、工務店や建築士をしている方はいませんか?

もしも身近なとこで工務店・建築士の方がいるなら、それはラッキーでございます。

・お互い信頼関係がある状態で、家作りがはじめられる。

・知り合い価格で安くしてもらえることがある。

などのメリットがあるからです。知り合いや親戚のおじさまに業界関係者がいるのは、稀なこと。本当にうらやましい限りでございます。

 

しかしご注意くださいませ。

「知り合いに工務店・建築士がいる、ラッキー!」という理由だけで、契約を結んでしまうのは危険です。

イエス、マダム。

なぜなら親戚や知人の工務店・建築士に依頼するのは、メリットだけではないからです。

契約を結んで引き返せなくなる前に、しっかりとデメリットを知っておく必要があります

 

そこでこの記事では、親戚・知人のつてで工務店を依頼するメリット・デメリットについて解説させて頂きます。

大切な友情にヒビが入ってしまわないように、どうぞご注意くださいませ。

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親戚・知人の工務店・建築士に依頼するメリット

親戚・知人の工務店・建築士に依頼するのが、悪いということではありません。

むしろ身近なところで業界関係者がいることは、不安な家作りをすすめる上でとても心強いことです。

具体的には親戚・知人の工務店・建築士に依頼するメリットは、次のようなものがあります。

 

家作りの最初から、お互いの信頼関係がある。

親戚や知人の工務店・建築士に依頼するメリットは、家作りの最初から信頼関係があることです。

出会って間もないハウスメーカーの営業マンとはちがい、これまで多くの時間を共有し、お互い「どんな人間か?」というのは手に取るように分かります。

そのため「この人はウソをつかない、信用できる!」と最初から思えるので、家作りの不安がやわらぎます。

おじ様は私がオムツを履いていた頃より面倒をみてくれている方。

そんなおじ様が家作りをしてくれるとは、頼もしい限りであります。

家作りで不安になりがちな、手抜き工事・欠陥住宅の問題も、お互いに信頼関係があれば安心できるものです。

 

また親戚や知人に家作りを依頼する場合、お互いの関係は家作りだけではないですよね。

・親戚なら、年に数回顔を合わせることがある。

・知人なら、定期的に飲みに集まることがある。

つまり家作りが終わっても、お互いの関係はこれまで同様続くのです。

ですので良識ある親戚・知人であれば、ウソや信頼を壊す言動はしません。なぜならこれからも関係が続くので、信頼を失ってしまうと立場がなくなるからです。

そのため親戚・知人の工務店(建築士)に家作りを依頼すると、「信頼」という名のもとに安心できる環境ですすめられるのです。

 

知り合い価格で安くしてもらえることも。

親戚や知人の工務店(建築士)に依頼するメリットは、知り合い価格で工事費が安くなるかもしれないことです。

本来ならばそれなりの利益をとらないといけないところ、相手が自分の知り合いということで恩情措置をしてくれるかもしれません。

・・・え?この金額、相場の半額以下なのですが・・・

これは大きな恩情措置、一生忘れませぬ!

「工務店に家作りを依頼すると、大手ハウスメーカーより2~3割安くなる」、という話もございます。しかしそれが知人の工務店なら、そこからさらに安くなるかもしれません。

これもお互いの信頼関係がなせる技、まさに友情価格。知人の工務店に依頼したとき、美しい友情価格に涙する日も近いでしょう。

 

親戚・知人の工務店・建築士に依頼するデメリット・注意点

と、ここまで親戚・知人の工務店・建築士に依頼したときのメリットを解説させて頂きました。

じつに美しいものですよね。これまでの信頼関係をもとに、一緒に家作りができるなんて。しかも友情プライスを頂けたら、涙が枯れるまで泣いてしまいますよ。

ですが、現実には美しいメリットだけではないのですよね。むしろ、なまなましいデメリットの方が多いのが実情です。

 

間違った情報でも妄信しやすい。

親戚・知人の工務店(建築士)に依頼するデメリットは、間違った情報でも妄信しやすいことです。これはデメリットというより、致命的なリスクでございます。

知人とはお互いの信頼関係があるので、最初から「この人はウソをつかない!」と信じてしまいます。

これ自体が悪いのではありません。ですが問題なのが、知人の情報・技術が常に正しいとは限らないことです。

・・・え?家は通気が大切だから、わざと隙間をあけて施工するのがポイントなのですか?

ははー、なるほど。たしかに「家は夏をよしとすべし」なんて言葉もありましたしね。

 

会って間もないハウスメーカーの営業マンなら、「うさんくさいヤツだ・・・」と、自動的に言葉をフィルタリングしてくれます。少しでもひっかかる点があれば、質問・調べることもできます。

これは相手に対して、「疑いの気持ち」があるからできること。社会を上手に生き抜くには、「疑いの気持ち」も大切なのです。

しかし少年時代の美しい友情のように、

「お前、信じているからな!」

「俺の背中はお前が守れ!お前の背中は俺が守る!」

なんて言ってると、取り返しのつかない欠陥住宅を作ってしまいます

残されたのは住宅ローンと欠陥住宅。失ったものは、かつての美しい友情。・・・これは泣けますな・・・。

 

不満な点があっても、いいにくい。不具合・変更があっても、気軽に伝えられない。

知人・親戚の工務店(建築士)に依頼するデメリットとして、不満な点があってもいいにくいことがあります。

これはお互いの信頼関係がありすぎるために、逆に不満を伝えられなくなってしまう現象です。

 

「知人が自分のために一生懸命作業しているのに、そのクオリティにケチをつけるのは失礼じゃないのか・・・?」

 

そう思ってしまうと、言いたいことの半分も言えなくなってしまいます。

しかし知人が一生懸命作業するのは当たり前のことで、クオリティが低く、あなたの希望でなければ、不満(クレーム)を受けて当然です。

ですが知人として仕事以外でも関係があるからこそ、どうしても言いにくくなってしまうのです。

この問題により、

・細かい希望条件が伝えられない。

・工事途中に変更して欲しいことがあっても言えない。

・不具合、欠陥を指摘できない。

・値段の交渉がしづらい。

などのトラブルが起きてしまいます。

 

知人・親戚の工務店が、安いとは限らない。

知人・親戚に依頼するメリットとして、友情価格で安くなると申し上げましたが、すみません、これは半分正解で半分は間違いなのです。

残念ながら知人・親戚の工務店に依頼したとき、相場よりトータルの建築費が高くなることがあります。

その原因は、資材・設備の仕入れ値が高いから。大手ハウスメーカーでは大量仕入れにより安く仕入れますが、小さな工務店では大量仕入れができず、相場より高くなりがちです。

資材・設備が安く仕入れられないなら、工事費を安くしてもらったところで、結局は相場より高い建築費になってしまいます。

ネットでも買える設備の値段が、倍以上に高いです。

これはいくらなんでもあんまりでは・・・(泣)

 

安さだけなら、ローコストハウスメーカーの方が安い場合もあります。

「知人・親戚の工務店=必ず安くなる」というのは、幻想でございます。ご注意くださいませ。

 

▽ローコストハウスメーカーのメリット・デメリットは、こちらで解説しています。

ローコストハウスメーカーの特徴・メリット・デメリット|注文住宅を諦めなくていい!

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工務店選びのチェックがゆるくなる。

知人・親戚に家作りを依頼するデメリットは、工務店選びのチェックがゆるくなってしまうことです。

お互いに信頼関係があれば、家作りはスムーズになるのは間違いない事実。ですが家作りのパートナー選びって、それだけじゃないですよね?

 

とくに工務店はハウスメーカーのように家作りが規格化されていないので、工務店ごとの実力がモロに差がでます。

ですので、

・時代の流れにあった、たしかな技術力はあるか?

・最新の知識は持っているか?

・倒産リスクはないか?業績は悪くないか?

など、冷静に分析しなくてはいけないのです。友人に対して失礼なのは、百も承知なのですが。

なかには「一般住宅は作ったことないよ?」という建築士もおります。

商業施設やビルの設計が得意でも、それの経験だけで一般住宅が作れるほど甘くはありません。必ず「家を設計したことはありますか?」と聞くべきです。

友情や血縁だけで、いい家は作れませんよ。

 

▽工務店では、倒産リスクをよくチェックしなくてはいけません。

建設中にハウスメーカー(工務店)が倒産!知っておくべき住宅完成保証制度と見抜き方!

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まとめ:メリットよりデメリットの方が多い。

一生に一度の家作りを知人・親戚の工務店(建築士)に依頼できれば、どれほど安心できることでしょうか。

ゼロからハウスメーカーを選ぶ必要もなく、スムーズに家作りがはじめられます。

しかし知人・親戚の工務店への依頼はメリットだけでなく、デメリットもあります。率直に言わせて頂きますと、メリットよりもデメリットの方が大きいように感じます。

【知人・親戚の工務店(建築士)に依頼するデメリット】

1・間違った情報でも妄信しやすい。

2・不満な点があってもいいにくい。不具合・変更を気軽に伝えられない。

3・知人、親戚の工務店が安いとは限らない。

4・工務店(建築士)選びのチェックがゆるくなる。

友情や血縁で、いい家ができればいいんですけどね。残念ながらそうはいかないようですよ。

いい家を作るには、やはり公私混同しない、いうべきことはビッシといえるビジネス要素が不可欠です。やはりめんどうでも、家作りのパートナーはご自身で選ぶべきでしょう。

なあなあの家作りにならないよう、ご注意くださいませ。

素敵な家作りを。それでは、また!

 

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