ZEH対応で変わるオール電化。ガスにするべきか、メリット・デメリットを比較!

こんにちは。

 

「オール電化のメリットは、電気代が安くなる上に、ガス代がまったくかからないこと。」

 

この情報は間違いではありませんが、ウソの内容も混ざっています。

なぜならオール電化にしても、トータルコストが安くならないときがあるからです。

設備代・メンテ費用を含めると、ガスを併用した方が安くなるケースもございます。

 

ではオール電化 or ガス併用を決めるとき、どんなことに注意すればいいのでしょうか?

この記事では、

・オール電化のメリット、デメリット

・オール電化にするときの注意点

 

について解説させて頂きます。

オール電化にすると電気代は安くなる。それって本当に本当なのでしょうか?

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オール電化のメリットのウソ・ホント

あなたが思っていたオール電化のメリット、それって本当ですか?

オール電化はガス会社とのし烈なシェア争いにより、過大広告も目立ちました。

そのためオール電化のメリットだと思っていたけど、じつはウソだった・・・という衝撃なことも多いのです。

 

オール電化にすると、電気代が安くなる。 ← オール電化にすると、電気代は上がる。

オール電化のメリットを聞かれたら、

 

「電気代が安くなること!」

 

と答える方、いらっしゃいませんか?激しい広告合戦により「オール電化=電気代がお得!」というイメージが刷り込まれているので、無条件に答えてしまう方も多いのではないでしょうか。

しかし残念ながら、オール電化にしても電気代は安くなりません。むしろ電気代は上がります

イエス、マダム。

なぜならこれまで使ってたガス代が電気代に含まれるので、電気代は上がります。イエス、単純な言葉のアヤでございます。

もしオール電化の営業マンが、「電気代が安くなりますよ!」と言っていたら、優しく指摘してあげましょう。

安くなるのは電気代ではなく、光熱費でございます。

 

ガス代がかからないから、光熱費が下がる ← 都市ガスの場合、そうとも言い切れない。

オール電化のメリットとして言われるのが、「ガス代がかからないから、光熱費が下がる」ということ。

しかしこれは間違いでございます。正しくは

 

「ガス代がかからないから、光熱費が下がる。」

「ただし使ってるガスが、プロパンガスの場合に限る。」

 

と言うべきでしょう。

なぜなら使っているガスが都市ガスなら、すでに十分に光熱費が安いからです。都市ガスと深夜電力の価格を比較しても、大きなちがいは生まれません。

ガス料金が高いプロパンガスならまだしも、都市ガスはそもそも安いので、オール電化に切り替えてもあまり大きなコスト削減にはなりません。

むしろイニシャルコストを回収しきれない可能性もありまして・・・。

オール電化にすれば、たしかにガス代はかかりません。

ですがそもそものガス代が安い都市ガスでは、ガス代がかからないメリットはそこまで大きくないのです。

 

プロパンガスの地域だから、オール電化にすべきだ ← プロパンガスも値引きできる。

「うちはプロパンガスで、毎月のガス代が高い!」

「だからオール電化にして、光熱費を削減すべきだ!」

 

と思うのは、当然でございます。

たしかにオール電化に切り替えて高いプロパンガスをゼロにできれば、光熱費は下がります。

しかし営業マンに「プロパンガスは高いから、オール電化にすべきですよ!」と言われたからといって、それが必ずしも正しいとは限りません。

イエス、マダム。

なぜならプロパンガスも値引きできるからです。つまりオール電化しなくても、コスト削減は可能なのです。

オール電化を導入する目的が「光熱費の削減」だけなら、少し待った方がいいですよ。

だってわざわざイニシャルコストでオール電化の高い設備を買わなくても、プロパンガスを値引きすれば光熱費を削減できるのですから。

オール電化に切り替える前に、まずはプロパンガスの値引きを試すべきでしょう。

 

▽プロパンガスの値引きについては、こちらをチェック!

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火を使わないので安全。 ← ガスも安全。

IHコンロでは火を使いません。そのためガスコンロよりも安全だと言われています。

さらにハイテク機能による安全防止対策も充実しております。

・こげつき防止機能。

・自動オンオフ、タイマーオフ機能。

・チャイルドロック。

・グリル高温ロック。

・空焼き自動オフ。

そのため「IHコンロ=安全・ガスコンロ=危ない」とのイメージがついてしまいました。

しかしこれは完全にイメージだけであり、正しくは、

 

「ガスコンロも安全ですよ」

 

というのが正解でございます。

最新のガスコンロも安全装置が充実しており、IHコンロと同等以上の安全性があります。

しかもガスコンロのセンサーは接触式。

トッププレートを介するIHコンロよりも精度が高いのです。

IHコンロは安全です。しかしガスコンロも安全なのです。

ですので安全性はオール電化だけのメリットではありません。

 

オール電化の本当のメリット

オール電化は販売を急ぎすぎたのか、イメージが先行しすぎな部分が目立ちます。それゆえ「メリットだと思ってたけど、じつはメリットではなかった・・・」ということがあるのです。

ではオール電化の本当のメリットとは、いったい何でしょうか?

オール電化の本当のメリットは、3つあります。

1・コンロがフラットなので、掃除が簡単。

2・支払いを1本化できる。

3・災害の復旧が早い。

それぞれ詳しくみていきましょう。

 

1・コンロの調理面がフラットなので、掃除が簡単。

オール電化のメリットは、コンロの掃除が簡単になることです。

オール電化で使用するコント「IHコンロ」は天板がフラットなので、ガスコンロに比べて掃除が簡単です。そのためいつまでも新品ピカピカが長持ちし、キレイなキッチンが保てます。

これがガスコンロでは、どうしても油汚れや焦げがこびりついて汚いのですよね。

新築でピカピカだったガスコンロだけが、油汚れで使い古された実家みたいな光景に・・・。大切に使ってたのにな、しょぼん。

毎日使うキッチンだから、ずっとキレイでいて欲しいですよね。IHコンロなら掃除が簡単なので、新品の美しさが長く続きますよ。

 

2・支払いを1本化できる。家計管理が簡単。

オール電化のメリットは、光熱費の支払いを1本化できることです。

1本化することで、

・支払いが簡単。

・登録、変更があったときの連絡が簡単。

・基本使用料が1つしかかからない。

・家計管理が簡単。

などのメリットがあります。

ガスと電気で使用料が同じだとしても、毎月の請求書には「基本使用料」がかかります。

ガスと電気の併用では2カ所から「基本使用料」が請求されてしまいますが、オール電化だけなら1か所だけです。

ガスの基本使用料は1,000~2,000円/月であることが多く、年間に換算すると「12,000~24,000円/年もの節約」でございます。これはバカにならない金額ですね。

 

3・災害での復旧が早い。

オール電化のメリットは、災害が起きたときの復旧が早いことです。

地中の中にガス管を伸ばしていく都市ガスは、災害でガス管が分断されてしまうと復旧が大変です。

それに対し、電気は復旧するために地面を掘る必要はありませんし、作業が終わったときに再び土をかぶせる必要もありません。

実際に東日本大震災のときは、

・電気:850万世帯の停電が、1週間程度で復旧。

・都市ガス:46万世帯で供給停止が、5週間程度で復旧。

と、電気の方がはるかに早く復旧しました。(参考:内閣府防災情報

 

ただし都市ガスではなく、プロパンガスは災害に強いメリットがあります。

ガスボンベを運ぶトラックさえ通常運行できれば、災害時でもガスがいつも通りに使えます。

オール電化は災害に強いのは、まちがいないメリット。

ただしオール電化だけではなく、プロパンガスも災害に強いのです。お忘れなく。

 

あまり知られていない、オール電化のデメリット。

だいぶ盛り上がったオール電化。でも最近はちょっと静かになったと思いませんか?

イエス、それもそのはず。かつてはメリットばかり強調されていたオール電化ですが、ここ数年はデメリットも明るみに出るようになったからです。

 

イニシャルコスト(初期投資)が高い。

オール電化に必要な初期費用は、ガスよりも高いです。

コンロ 給湯器
オール電化 IHコンロ 10万円~ エコキュート 40万円~
ガス ガスコンロ 3万円~ ガス給湯器 15万円~

コンロ・給湯器だけを比較してみても、

オール電化の初期費用:50万円~

ガスの初期費用:18万円~

と、倍以上ちがうことが分かります。

さらに太陽光パネル(200万円~)を加えると、オール電化とガスは次元のちがう金額に。

そのため「オール電化でお得にしよう!」と思っていても、深夜電力のお得感だけでは初期費用は回収できません

しかもそれが「もとから安い都市ガス」なら、なおさらでございます。

初期投資を考えると、これまでのメリットが生かせない。これがオール電化のデメリットでございます。

 

設備のメンテナンス費用が高く、トータルコストは安くない。

オール電化のデメリットは、初期投資が高いだけでなく、設備のメンテナンス費用・修理、交換費用が高いことです。

そのためメンテナンス費用を加味すると、「ガスの方がまだ安かったのでは?」と感じることさえあります。

 

オール電化でメンテナンスに費用がかかるのが、エコキュートです。

エコキュートでありがちなのが、「お湯が出ない」トラブル。もしエコキュートからお湯が出なくなったとき、原因は内部基盤かもしれません。

内部基盤がダメになってしまうと交換するしかなく、交換するには15万円~と高いお金がかかるのです。

基盤の交換に15万円ですと・・・?

いや、それなら新品のガス給湯器が買えるのですが・・・。

もちろん故障は基盤だけでなく、エコキュートのタンクも劣化して穴があくことも。

経年劣化によるメンテ費用を考えると、はたしてオール電化はお得なのか?冷静にそろばん勘定してみると、意外なほどコストメリットはなかったりします。

 

エコキュートには問題が多い。

メンテナンス・修理にお金がかかるエコキュート。ですが問題はお金だけでなく、

・エコキュートが深夜に稼働する音(低周波)で眠れない。

・設置場所が邪魔。

・使いすぎると、お湯がなくなる。

・高い昼間の電力でお湯を作ることになり、節約にならない。

というデメリットがございます。

とくに深夜に稼働するときの低周波問題は根深い問題になりがちです。

エコキュートが深夜にお湯を作るときに発生する「ぶぅぅぅん・・・」という静かな音は、低周波と呼ばれています。

昼間なら気にならない音量でも、夜の静かな環境だと気になってしまう。寝るときに聞き続けると、眠れなくなってしまうトラブルになってしまいます。

設置したエコキュートとお隣さんの寝室が近くて、低周波のクレームになってしまいました。

とはいえ、エコキュートは大きいので簡単には動かせません。はて、これはいかに・・・。

 

またエコキュートでは、深夜に1日分のお湯を作り貯めします。

しかし使うお湯の量が多すぎると、お湯切れを起こしてしまい、昼間の高い電力でお湯を沸かすことに。

容量・用途を守って使わないと、節約にはならないのです。

 

▽エコキュートのデメリットについては、こちらもチェック!

エコキュートをおすすめしない理由!価格が高い?デメリットはこれ!

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電気がストップしたときのリスクが大きい。

オール電化で怖いのが、電気がストップしてまうとき。

電気がストップしてしまうと、オール電化ではどうすることもできません。

・照明がつかない。

・コンロが使えないので、料理ができない。

・お湯が出ないので、お風呂に入れない。

ガス併用なら照明が使えないだけで、コンロもお湯も使えます。

照明がつかないので部屋は暗いものの、ご飯が食べれてお風呂に入れます。災害のときほど、ありがたく感じますよね。

 

オール電化でエネルギーを1本化してしまうと、災害で電気が止まってしまったときのリスクが大きくなってしまいます。

支払いの1本化はメリットありますが、エネルギーの1本化はメリットというよりデメリットの方が強いのです。

 

ZEHで見直されるオール電化。

デメリットが明るみに出てきた近年では、オール電化ではなくガス併用を選ぶ世帯も増えました。

しかしZEHが登場したことで、オール電化が見直されるようになりました。

ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)とは

家の消費エネルギー・ゼロを目指した住宅。省エネ・創エネ(太陽光など)で、環境負荷を減らす取り組みの1つ。ZEH対応住宅にすると、補助金がもらえる。 

ZEHでは、太陽光パネルでの発電が大きなポイントになります。

そのため太陽光パネルと相性のいい、オール電化が見直されているのです。

売電価格は下がり続けますが、自家発電・自家消費のZEHなら電気代さえかかりませんし、補助金ももらえます。

ほほー、これはなかなかお得ですな・・・。

太陽光パネルを設置してZEH対応にする。

これによって災害リスクにも強くなりますし、月々の光熱費もお得にすることができます。

 

電気会社を選ぶ必要性。

2016年に電力自由化がはじまって、私たちは安い電気を好きな会社から買えるようになりました。

制度がはじまって間もない現在は、各社それぞれ魅力的なキャンペーンを行ってます。

楽天エネルギーが運営している【楽天でんき】では、

・切り替えで2,000ポイントもらえる。

・基本料金なし

・月々の使用料が7%安くなる。

・毎月の支払で楽天ポイントが貯まる。

などのメリットがあります。

制度そのものはまだまだ浸透していませんが、オール電化で電気の使用料が多いのなら、電力会社はきびしく選ぶべきでしょう。

 

まとめ:ZEHにするなら、オール電化もあり。

オール電化のメリットは、これまではコスト面が強調されていました。しかしコストだけなら、オール電化にするメリットはあまりないでしょう。

むしろ初期投資・メンテナンス費用を考えると、オール電化にするデメリットの方が大きいかもしれません。

ただしZEH・太陽光発電をあわせることで、オール電化のメリット・デメリットは見直されつつあります。

【オール電化のメリット】

1・コンロがフラットなので、掃除が簡単。

2・支払いが1本化できる。

3・災害での復旧が強い。

4・ZEH、太陽光発電との相性がいい

【オール電化のデメリット】

1・イニシャルコストが高い。

2・設備のメンテナンス費用を考えると、トータルコストは安くない。

3・エコキュートには問題が多い。

4・電気がストップしたときのリスクが大きい。

オール電化にするべきか?その答えをメリット・デメリットの比較から見てみると、

・ZEH対応まで含めて検討するなら、オール電化はあり。

・オール電化だけなら、その前にガス代のコストダウンを。

といえるのではないでしょうか?

新築でZEH対応にするなら、オール電化もおすすめですよ。コスト面以外でもエネルギーを自給自足できる安心感がございます。

いざというときも太陽光でのエネルギーで自給できるのは大きなメリットですよね。

素敵な住宅購入を。それでは、また!

 

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