こんにちは。
住宅購入で気がかりなのは、その家の断熱性能ではないでしょうか。
だってどのハウスメーカーも、「高気密・高断熱です!」と言ってるじゃないですか。「実際のところどうなの?」って思いませんか?
そこで私は、購入した建売住宅の断熱性能を検証してみることにしました。
検証方法はいたって単純であります。
とある真冬の寒い日、夜、暖房を消してからどれだけ室温が下がるのか、身をもって検証するだけでございます。
この記事では、断熱材の効果に疑問を持つあなたのために、「実際どうなの?」という素朴な疑問に全力でお答えしたいと思います。
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この記事の概要
使用されている断熱材は、「グラスウール10K」
私が購入した建売住宅に使用されている断熱材は、「グラスウール10K」であります。
グラスウールとは、
グラスウール (glasswool) とは、ガラス繊維でできた、綿状の素材である。 住宅の壁・天井・床・屋根の断熱材として広く用いられるほか、工場・体育館の断熱材としても用いられる。 吸音材としても機械室の内装吸音用や防音室の素材として用いられている。 さらに空調ダクトや配管保温用などにも用いられる。
引用:wiki
つまり、ガラス繊維で作られた断熱材でございます。
ちなみに断熱材にはグラスウールの他にも、発泡スチロールのような気泡系の断熱材がありますよ。
そして私の建売住宅に使用されているグラスウール10Kの「10K」は、これは密度を表しています。
10Kとはつまり、「1立方メートル当たりの断熱材の重さが、10kg」という意味になります。
またグラスウールの種類には、
・10K
・16K
・24K
・32K
の種類があり、その中で「10K」は、どうやら最低グレードに該当するようです。
断熱材以外では、私の建売住宅にはペアガラス、ベタ基礎しか保温効果が期待できる設備はございません。
「アルゴンガス入りのトリプル樹脂サッシ!」なんて夢のまた夢。どうやら私はグラスウール10Kをメイン装備として、寒い冬を乗り切らねばならないようです。
▽断熱材・窓ガラスについては、こちらで解説してます。
断熱材の性能を検証!
グラスウール10Kがメイン装備の建売住宅で、寒い冬を越す事はできるのでしょうか?
さっそく検証してみましょう。
暖房を切ってから、どこまで室温が下がるのか検証!
建売住宅の断熱性能の検証方法は、とてもシンプルでございます。
検証方法は、21時にリビングの暖房を切り、その後の室温の変化を追いかけていくだけです。
私の住む栃木県は内陸性気候のため、寒暖の差が大きく、夜から朝にかけて気温が冷え込みます。
意外かもしれませんが、真冬の2月、3月では最低気温が-5℃まで冷え込む日もあります。クソ寒いです。
-5℃まで冷え込む環境。グラスウールの実地試験には最適の環境だと思いませんか?
グラスウールの断熱性能試験の諸条件は、次の通りになりますよ。
【検証条件】
場所:栃木にある私の建売住宅(割と平野部)
使用断熱材:グラスウール10K
時期:寒い寒い2月
時間:21時スタート
室温測定場所:リビング
使用する温度計:TANITA TT550
【検証方法】
21時までリビングのエアコン(設定温度24℃)で暖める。
その後、子供の寝かしつけの為、エアコンオフにして、家族全員で寝室に移動。
そして家族が寝た後、こっそりと私がリビングの室温を観察する。
上記のやり方で、建売住宅に使われているグラスウール10Kの断熱性能を検証してみましたよ!
断熱材の性能試験、スタート!
それではさっそく、断熱性能を検証してみましょう。
グラスウール10Kは、外気温にどこまで耐えられるのでしょうか。
暖房を消して、いきなりの室温低下。
夜21時、いざ検証開始であります。さっそくエアコンのスイッチをOFFにしました。その時の室温は、外気温は、次の通りでした。
21時(暖房消した直後)
室温:19.5℃
外気温:0℃
・・・外気温0℃って、普通に寒いではないですか。お外は氷の世界でございます。
さて、暖房を消したのち、寝かしつけのため子供たちと一緒に寝室へ向かいます。
子供たちが眠りにつき、天使の寝顔にチュウペロしたら、さっそく気温のチェックであります。
時間は22:30、暖房を消してから1時間半後。私はリビングに設置された温度計を見て、ひとり静かに驚愕いたしました。
たった1時間半で、室温が4.5℃も下がるとは・・・前途多難な幕開けであります。
【2回目の測定の結果】
22時30分(暖房を消して1時間半)
室温15℃
外気温:-0.5℃
なんということでしょうか。わずか1時間半で、4.5℃も下がるとは、グラスウール10Kは大丈夫なのでしょうか。本当に断熱材として機能しているのでしょうか。
これでは室温が氷点下になるのも時間の問題でございます。単純計算で、4.3時間で室温が氷点下になってしまいます。
新築で買った建売住宅が、暖房を消してからわずか4.3時間で氷点下とか、まったく笑えなくて困るのですが。
室温の低下が緩やかになる・・・。
深夜24時、そろそろ3回目の測定の時間でございます。おもむろに温度計に目を配ると、そこには目を疑う数字が表示されておりました。
【3回目の測定結果】
24時(暖房を消して3時間後)
室温:14.5℃
外気温:-2℃
1時間半でたった0.5℃しか下がりませんでした。ははー、グラスウール10K、最低グレードのわりに大健闘ではありませんか。
しかし欲を言わせて頂きますと、室温14.5℃って、普通にめちゃ寒いということですね。
キーボードを打つ手がかじかんで上手くタイピングが出来ません。暖房つけたいです。
さて、次の測定は翌朝でございます。グラスウール10Kの活躍を祈りながら、私は布団の中で仮眠させて頂くことといたします。
朝7時、室温は・・・。
さて、それではいよいよ最後の測定でございます。
最後の測定は、最も気温が冷え込む早朝7時であります。温度計を見るまでもなく、朝起きた瞬間からしてクソ寒いです。
寒いと分かりきってますが、温度計を見るとそこには・・・。
【4回目の測定結果】
翌朝7時(暖房を消してから10時間後)
室温:9℃
外気温:-3℃
月並みの結果で申し訳ないのですが、暖房を消してから10時間で室温は9.5℃下がりました。
これをよしとするか、物足りないとするのか、その判断基準は分かれるところでしょう。
しかし1つだけ胸を張ってお伝えしたいのは、エアコンを消して10時間後、早朝の室温が9℃でも何も困ったことがない、ということですね。
電気代ですか?そうですね、4人家族で月7,000円程度でございますよ。(暖房はエアコンのみ)
断熱性能もさることながら、月々の暖房費は企業努力ならぬ、家族努力でなんとかなるものです。
断熱性能にこだわるぐらいなら、ほかにもっとお金をかけた方がいい気がしますね。
まとめ:グラスウール10Kの断熱性能でもイケる。
それでは、まとめよう!
建売住宅に使用されていた断熱材、グラスウール10Kの性能を実際に検証した結果は次の通りであります。
室温:19.5℃→9℃(10時間後)
外気温:0℃→-3℃(21時~翌7時)
建売住宅の仕様書に「グラスウール10K 使用」って書いてあっても、それがどのくらい断熱効果があるのかは素人には分かりづらいのです。
ですので今回、私が身をもって観測して数値化できたことに、私はある種の安堵感を覚えているのですよ。
グラスウール10Kを使った住宅は、それなりに断熱効果が期待できる家でありますが、「冬でもぽかぽか」とは言い難いでしょう。
しかしだからと言って、生活に支障が出る訳でもありませんし、電気代(暖房費)も企業努力(節電)で乗り切ることができます。
・・・グラスウール10Kって、コスパいいですね。
それでは、また!
▽断熱材・窓ガラスについては、こちらの記事でまとめています。
▽断熱材にお金をかけるなら、オプションを追加した方がコスパがいいかもしれませんね。
▽建売住宅の魅力はこちらで熱弁させて頂きました。