「吹き抜けつけたら、家が寒くなった・・・」
「吹き抜けつけたら、エアコンが効かなくて困る・・・」
こんにちは。
あなたは注文住宅を先に建てた先輩から、吹き抜けのデメリットを聞かされたことはないですか?
ご存知の通り、吹き抜けにはメリットだけではなく、デメリットもございます。
そのため憧れだけで吹き抜けをつくってしまうと、「こんなはずじゃなかったのに・・・」と後悔する人が多いのです。
しかしその一方で吹き抜けには、「素晴らしき解放感」という、マイホームを味わいつくすメリットもあります。
そのため「どうせ吹き抜けなんて、つける必要ないだろ?」と軽視していると、それこそ「本当に欲しかった家」を取り逃してしまいますよ?
そこでこの記事では、
・吹き抜けを作るメリット、デメリット
・吹き抜けをつくるときの注意点
について解説させて頂きます。
「これから吹き抜けをつくろうかな・・・」と思っていたあなた。この記事は必読ですよ!
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この記事の概要
あなどるなかれ!吹き抜けの4つのメリット
吹き抜けのある暮らしに憧れる方は多いです。
しかしお聞きしますが、では吹き抜けのメリットとは何でしょうか?
言葉につまりがちな吹き抜けのメリットを言語化してみると、次の4つに分類できます。
吹き抜けのメリット1:解放感がある!
吹き抜けのメリット、それは解放感です。・・・今さっき言いましたよね。
でもいいんです。だれがなんと言おうと、石を投げられようがタライを落とされようが、胸を張って主張しようじゃありませんか。
好きなモノを好きといって何が悪いのでしょうか?美しいモノは美しいのです。解放感のある吹き抜けは、解放感があるのです!
あなたはモデルルームで吹き抜けの解放感を体感しましたか?
天井が高いっていいですよね。
高い位置に空が見えるって、いいですよね。
広い空間って、リラックスできますよね。
イエス、つまりはそういうことなのです。
解放感こそ、吹き抜けの最大のメリットであり、魅力でございます。
吹き抜けのメリット2:家族の気配を身近に感じられる。
吹き抜けのメリットは、家族の気配・存在を身近に感じられることです。
リビングに吹き抜けを作ることで1階と2階の距離が近くなり、お互いの存在を近く感じられます。
「気配」と書くと「第六感的なアレ」とシックスセンスを連想しますが、いいえ、そうではありません。
吹き抜けを作ると、物理的に音がよく伝わりやすくなるので、離れた相手の気配が感じられるのですよ。
目では見えない位置でも、人の声が聞こえると安心しますよね。
2階にいる子供に1階のリビングから声かけできますし、2階の子供の声も聞こえます。
とくに小さな子供を育ててる家庭では、子供の様子がよく感じられるので、このメリットは大きいです。
吹き抜けのメリット3:日当たり・風通しがよくなる。
吹き抜けのメリットは、日当たり・風通しがよくなることです。
吹き抜けでは高い位置に窓を取り付けるので、
・冬でも太陽の光がよく入るようになる。
・よく風が通る。(風は高い位置をよく流れる)
とのメリットがあります。
とくに都市部などで日当たりがよくない土地に家を建てる場合、1階のリビングが暗くなりがちです。
日当たりが悪く部屋が暗いと、気分まで暗くなってしまいます。
しかし日当たりの悪い土地でも吹き抜けをつくることで、1階まで太陽の光を取り込むことができるのです。
家作りは、限られた条件の中ですすめます。
希望の条件にあった土地は、日当たり・風通しが悪いかもしれません。
しかし吹き抜けをつくれば、その土地の日当たり・風通しの問題を解決し、希望の家作りができるのです。
▽「日当たりがよく、風通しのいい家」というのは、現実的にはハードルが高いです。
吹き抜けのメリット4:ハウスメーカーによっては、建築費が安くなる場合も。
ハウスメーカーによっては、吹き抜けにすると建築費が安くなる場合もあります。
吹き抜けの製作は2階の床をなくすだけであり、使う材料が増えるわけではありません。
そのためハウスメーカーによっては、
・吹き抜けは坪単価に含めない。
・吹き抜けは坪単価の半分で計算する。
などの割引対応をしてもらえる場合があります。
しかし吹き抜け費のハウスメーカーの対応はまちまちであり、
・吹き抜けも同様の坪単価として計算する。
・そもそも、坪単価の計算根拠が不明瞭であり、割高感が残る。
・むしろ「作業の手間が増えるから割高にするぞ!」と言われる。
吹き抜けにすると、高くつく場合もあります。
ちなみに吹き抜け工事の相場は100万円~であり、そこにシーリングファンなど加えていくと、150万円~となっていきます。
▽とはいえ、そもそも「坪単価」は闇が深いので鵜呑みしてはいけません。
生活に直結する問題が多い、吹き抜けの7つのデメリット
吹き抜けのメリットは、マイホームライフをワンランク上にするものがほとんどです。
イエス、言ってしまえば吹き抜けはなくても困らないのですよ。つまりは。
しかし一方で吹き抜けのデメリットは、日々の生活で現実的な問題として直面するものが多いです。
そのため想定外の問題で、入居してから頭を悩ませてしまうかもしれません。
吹き抜けのデメリット1:暖房効率が下がり、光熱費が上がる。
吹き抜けのデメリットは、暖房(冷房)効率が下がり、光熱費が上がってしまうことです。
暖房効率が下がってしまう原因は、
・大きな空間を暖めるため、すぐに暖まらない。その結果、暖房費が高くなる。
・暖かい空気が2階に逃げてしまう。
・床暖房を導入した場合、初期投資とランニングコストが必要になる。
・シーリングファンのコストがかかる。
というものがあります。
近年の住宅は「高気密・高断熱」ですので、「吹き抜けがあるだけで寒い!」と感じることはないでしょう。
ですが同じ断熱性能の家ならば、吹き抜けのある大空間を暖める方が暖房コストがかかってしまいます。
吹き抜けのデメリット2:音が2階に響いてしまう。
本来は天井・床・壁によって音が遮られるはずが、吹き抜けで1つの大きな空間にしてしまうので、音がよく響いてしまうのです。
子供が成長して子供部屋を使うようになったとき、リビングの音が子供部屋に伝わってしまうのはよくありません。
私自身が受験生だった頃、家族の物音に敏感に反応してピリピリしていた黒歴史がございます。
はたして我が子が受験生になったとき、吹き抜けによって伝わる音にどんな反応を示すのか。これはある意味恐怖でございます。
吹き抜けによる音の問題は、それぞれの部屋の扉を閉めれば軽減できます。
とは言っても、吹き抜けがない方が防音性が高いのは間違ありません。
吹き抜けを作るときは、音の問題を考える必要があります。
▽騒音問題は、マンションでは根深い問題に発展してしまいます。
吹き抜けのデメリット3:臭いが2階に充満してしまう。
またも現実的な問題ですが、吹き抜けにしてしまうとキッチンの臭いが2階にまで広まってしまいます。
2階にいても今日の料理がなにか、わかってしまう。これはメリットではなく、デメリットでしょう。
吹き抜けにしたから、「自宅で魚を焼かない!」とか、「とんこつラーメンを作らない!」などは無理な話でございます。
ですので吹き抜けにするならば、ある程度「臭い」に対して許容する覚悟が必要です。
吹き抜けのデメリット4:「吹き抜け+リビング階段」で、デメリットが相乗効果に。
吹き抜けを取り入れる間取りでは、リビング階段が採用されることが多いです。
階段をリビングにつくること。家族のコミュニケーションが増えるメリットがある。
家族とのコミュニケーションを増やそうとリビング階段は人気ですが、実はデメリットの方が多いです。
・リビングの音、臭いが階段を通じて2階に伝わってしまう。(吹き抜けと同じ効果)
・子供の友達が来たとき、リビングを必ず通る。
・冬は2階の冷気が階段を通じて降りてきて寒い。
「吹き抜け+リビング階段」にしてしまうと、それだけ1つの空間が大きくなってしまうので、吹き抜けのデメリットがより大きく感じてしまいます。
吹き抜けのデメリット5:2階の面積が少なくなってしまう。
吹き抜けにしてしまうと、それだけ2階の床面積が少なくなってしまいます。
1階のリビングが開放的になりますが、その分のしわよせはどこかで来るのです。
2階の床面積が少なることによって、
・収納が少なくなる。
・子供の遊ぶスペースが少なくなる。
・部屋の余裕がなくなる。
・家族構成が変わったとき、部屋が足りなくなる。
などのデメリットがあります。
リビングが開放的になるメリットは、実生活に直結しませんが、2階が狭くなるデメリットは実生活に大ダメージを与えます。
しかし吹き抜けにしてしまったので、子供部屋が足りませんな・・・。
家族構成が変わったとき、吹き抜けはそのまま吹き抜けのままですか?
リフォームして吹き抜けを部屋に変えるプランも準備しておきましょう。
吹き抜けのデメリット6:夏は日差しが差し込み、暑くなりがち。
吹き抜けをつくると、日当たりがよくなり、冬場は部屋が明るく、暖かくなります。
しかし一方で夏場は日差しが強く入りすぎるので、リビングが暑くなりがちです。
吹き抜けの高い位置の採光窓に、日差しを遮るシェードをお忘れなく。
吹き抜けのデメリット7:照明・窓のメンテナンスが大変
吹き抜けのある暮らしのデメリットは、照明・窓・シーリングファンのメンテナンスが大変なことです。
・高い位置の窓の掃除ができない。
・壊れたLEDの交換が大変。
・シェードの上げ下げが地味に大変。
・シーリングファンの修理が大変。
吹き抜けを作ってしまうと、どうしてもメンテナンスに手間がかかってしまいます。
余分にかかる手間すらマイホームへの愛とできるなら、これはデメリットではありません。
しかし「マイホーム以外にもやりたいことがある!」という方ならば、煩わしい手間はデメリットでしょう。
吹き抜けは必要なの?デメリットを克服する対策を。
吹き抜けのメリット・デメリットを比較してみると、メリットは実生活に直結しないものの、デメリットは日常生活に大きな影響を与えるものばかりです。
ですので吹き抜けを作るには、次のポイントを押さえることが大切になります。
吹き抜けは床暖房と併用し、寒さ対策を。
吹き抜けをつくると、暖かい空気が上部にたまってしまいます。
そのためエアコンではリビングが暖まるまで時間がかかってしまい、暖房効率も上がりません。
ですので、吹き抜けの寒さ対策として、
・床暖房で足元から温める。
・シーリングファンで、暖かい空気を下におろす。
ことが大切です。
吹き抜けのメンテナンスに注意する。
吹き抜けを作るときは、入居してからのメンテナンス性を意識しましょう。
設計上は快適であっても、適切にメンテナンスできなければ、いずれ後悔の残る間取りになってしまいます。
吹き抜けのメンテナンス性をあげるには、
・バルコニーから吹き抜けの窓、照明、シーリングファンのメンテナンスができる。
・高い位置に照明をつけない。
・降下式のシーリングファンにする。
などの対策があります。
快適な吹き抜けの暮らしを維持するには、メンテナンス性が必須です。
目に見えるメリットだけでなく、デメリットを解決することが大切です。
まとめ:前向きに検討する価値あり。
「吹き抜けはやめた方がいい。」
もし家作りの先輩からそう聞かされたならば、こう言い返してあげましょう。
それは吹き抜けへの愛と工夫が足りなかったのでしょう。
リビングを吹き抜けにするのは、デメリットだけではありません。メリットもございます。
そしてもちろん、デメリットを解決する方法もあります。
【吹き抜けのメリット】
1・解放感がある。
2・家族の気配を感じられる。身近に感じられる。
3・日当たり、風通しがよくなる。
4・ハウスメーカーによっては建築費が安くなることも。
【吹き抜けのデメリット】
1・暖房効率が下がり、光熱費が上がる。
2・音が2階に響いてしまう。
3・臭いが2階に充満してしまう。
4・吹き抜け+リビング階段で、デメリットの相乗効果。
5・2階の面積が少なくなってしまう。
6・夏は日差しが差し込み、暑くなりがち。
7・照明、窓、シーリングファンのメンテナンスが大変。
【吹き抜けをつくるときの注意】
・床暖房と併用し、寒さ対策をする。
・吹き抜けのメンテナンスがしやすい間取りにする。
吹き抜けのメリットは、なんといっても解放感。
広いリビングでくつろげるのは、最高の贅沢です。
マイホームの購入は、損得だけでなく、「買った家で楽しめるか?」も大切です。
吹き抜けには現実的なデメリットも多いですが、それを解決する方法もあります。
もし吹き抜けに憧れがあるのでしたら、一度前向きに検討してみてくださいませ。
素敵な家作りを。それでは、また!
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・・・か、解放感・・・でしょうか・・・(脇汗)