こんにちは、年収300万円で建売住宅を買った、でございます。
「建売住宅の保証内容・アフターサービスには、期待できないだろうな・・・。」
土地建物付きで2,000万という破格の建売住宅を買いましたが、私は建売住宅のアフターフォローには期待していませんでした。
その後、建売住宅を買ってから2年が過ぎた頃に、ハウスメーカーより1通の手紙が届きました。
「拝啓、メンテナンス予定表を送ります。よろしくお願いします。・・・以上。」
これを読んで、改めて思いました。
「これだけ安いのだから、アフターフォローは期待できないだろうな」
購入時に抱いていた不安は、現実のものになったのでした。
これから建売住宅を買おうと思っていた方には、不安にさせてしまい、大変申し訳なく思います。
ですが、これは真実ですので、ぜひ知っておいて頂きたいと思います。
そこでこの記事では、
・建売住宅の保障内容・アフターサービスに期待できない理由
・建売住宅の保障内容は?
・ハウスメーカーの有償点検は受けるべきか?
・大切な自分の家を守るため、どうしたらいいか?
私の住宅購入の体験を通じて得た経験を、すべてお伝えしたいと思います。
これから建売住宅を買おうかなと思っている方は、必ず最後までお読みくださいませ。
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この記事の概要
安いから?建売住宅のアフターフォローがない理由。
建売住宅を買って2年が過ぎた頃に、ハウスメーカーからメンテナンスの予定を書いた手紙が届きました。
手紙を受け取って、家を買った当時を思い出しました。
思い返してみると、私は家の引き渡しが終わってから、ハウスメーカーの担当者の顔を見た記憶がございません。
それどころか、電話でまともに話した記憶すらありません。
2,000万とは言え、それでもやはり高い買い物じゃないですか。その割には、あまりにも冷たい対応ではないですか?せめて年賀状の一枚でも書いて欲しいところです。
ですが、どうして建売住宅のアフターフォローは手薄になってしまうのでしょうか?
もちろん「安いから」という理由もありますが、それ以外にも、建売特有の購入方法に関係があります。
担当者の思い入れの強さが、建売住宅には足りない。
建売住宅のアフターフォローが悪くなるのは、ハウスメーカーの担当者の思い入れの強さが原因でしょう。
建売住宅は注文住宅と違い、既に完成された家を販売する形式です。完成された家を内覧して、気に入れば買う。とてもシンプルなのです。
また建売住宅は似たような外観、間取りになることが多く、買った人には特別な家であっても、担当者にとって特別な家にはなりにくいです。
さらに担当者が購入者と接触する頻度・時間も、注文住宅より短くなります。
・理想の暮らしをヒアリングする。
・図面を書く
・仕様、オプションを決定する
注文住宅では、施主と二人三脚で家をゼロから作り上げるので、ハウスメーカーの担当者の思い入れも強くなります。
しかし建売住宅では、先に家を作ってしまい(しかも標準規格)、それを気に入った人に売るだけになってしまいます。
そのため家1件に対する思い入れが強くならず、アフターフォローが手薄になってしまいます。
「建売住宅を買った後のアフターサービスは、事務的な画一的なものになりやすい。」
それは担当者の個人的な感情移入が、難しいことが原因でしょう。
リピーターにならない。
建売住宅のアフターサービスが悪い原因は、買った人がリピーターにならないからです。
建売住宅は買った人を手厚くフォローしても、リピーターになりません。だからアフターサービスが希薄になってしまうのです。
でも、そう言われたらそうですよね。
建売住宅を一度買ってしまえば、次に家を買うのは何年先の話でしょうか。・・・3年?10年?
・・・いえいえ、もっと長いでよね。多くの人は家を買ったら、もう2度と家を買わないじゃないですか。
「一度買った人は、二度と買わない。・・・少なくとも、俺が担当をしている間はな・・・」
建売住宅の担当者は、悟りを開いているはずです。「ありがとう、でももう買わないよね・・・?」と。
ですが、担当者だって人間です。せっかく買ってくれた人に、一生懸命アフターサービスしてあげたい気持ちはあるはずです。
しかし残念にも、手厚くアフターサービスしたところで、その人はもう家は買わないのですよ。
また知人に紹介してくれても、立地と深い関係のある建売住宅では、紹介があるだけで選ばれる・・・とは考えにくいです。
つまるところ、建売住宅は買った人にアフターサービスしても、リピーターにならないのです。
これこそ、建売住宅のアフターサービスがないと言われる原因でございます。
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気になる建売住宅の保証内容は?
「おいおい、大丈夫かよ、建売住宅・・・」
手薄なアフターフォローの現実を見ると、急に不安になってしまいます。ですが、ご安心くださいませ。
アフターフォローこそ手薄ですが、保証内容は充実しているのですよ。
構造躯体、屋根・外壁の10年間保証。(瑕疵担保責任)
建売住宅の基本となる保証内容は、構造躯体と屋根・外壁の10年間の保証です。
これは「瑕疵担保責任」といい、法的に定められた保証内容になります。
欠陥があるのに販売してしまった場合、売主(ハウスメーカー・不動産会社)が責任を負うこと
瑕疵担保責任では、構造躯体と屋根・外壁について、10年間の保証を義務付けています。
構造躯体とは、
・基礎
・屋根
・土台
・床
などの家を支える部分のことです。
建売住宅では、家を買ってから10年間の保証をしてくれます。(これは注文住宅でも同じです)
建売住宅の購入で、もっとも不安なのは、ずばり「買った家が欠陥住宅だった!」ではないでしょうか?
だって欠陥住宅を買わされたら、それだけで人生が終わりそうじゃないですか。マジで怖いですよ。
ですが、瑕疵担保責任による10年保証があるおかげで、もし買った家が欠陥住宅だったとしても、10年以内ならきっちり保証してくれるのです。
じ、実は床が傾いていた気がしておりまして、ほら、ビー玉がころころと・・・(汗)
床が傾いているなどの欠陥が見つかった場合も、10年以内なら保証してくれるから安心です。
瑕疵担保責任により、欠陥住宅はハウスメーカーが責任をもって対応してくれます。ご安心くださいませ。
10年以上は、ハウスメーカー独自のメンテナンス・修繕(有償)
建売住宅の保証内容は、基本的に10年で切れてしまいます。
しかし10年から先の保証も、実はあるんですよ。
いや、それはマジでありがたい!神か!仏か!
ですがご注意くださいませ。
瑕疵担保責任による10年間は無条件で保証してくれますが、11年目以降も保証を受けるには、ハウスメーカーの設定した条件をクリアする必要があるのです。
11年目以降も保証を受けるための条件とは、
・ハウスメーカーのメンテナンスを受けること。
・ハウスメーカーの修繕を受けること。
この2つになります。
私の買った建売住宅では、最長20年間の保証が受けられるようになってました。
保証を受ける条件は、購入5年、10年目に有償点検(52,500円)を受けて、指摘された箇所を修繕することでした。
この条件をクリアすれば、購入後20年間、家に何かあった場合の保証をしてくれるのです。
ハウスメーカーの有償点検は受けるべきか?
「なんと・・・ハウスメーカーの有償点検を受ければ、20年(30年)も保証してくれるのね・・・ごくり・・・」
将来の不安から守ってくれる保証制度のために、ハウスメーカーの有償点検は受けるべきなのか?
・・・心が揺れますよね。
家を買って日が浅いと二つ返事でOKしそうになりますが、ハウスメーカーの有償点検を考えるときは、次の2つのポイントを冷静に考えてみてくださいませ。
点検なら自分でできる。
ハウスメーカーの有償点検は、正直に言えば、自分でもできるレベルなのです。
私は無料の2年後点検をして頂きましたが、点検内容はとてもシンプルで、すぐに点検は終わりましたよ。
①構造耐力上主要な部分として
・基礎 外側および床下内部から内側を目視
・土台、床組 床下内から全周囲のヒビ割れやカビの有無を確認
・内壁 各部屋から目視
・床、壁、柱の傾斜 水平器で確認
②雨水の侵入を防止する部分として
・外壁 目視
・屋根 見渡せる範囲で、目視
・小屋裏 雨漏れが原因と思われるシミ、カビが無いか確認
・・・どうでしょうか。この点検項目、そして点検方法。
必要な道具は水平器のみです。あとは目視ができる視力があれば、OKでございます。
今やネットで少し検索すれば、なんでも調べられる時代です。
点検を受ける前に、まずは自分でやってみることがおすすめです。
修繕なら別の会社に依頼した方が安い。
ハウスメーカーの長期保証を受けるためには、有償点検で指摘されたところをハウスメーカーに修繕してもらう必要があります。
しかし当たり前かもしれませんが、修繕するなら別の会社に依頼した方が安いですよ。
私が受取ったメンテナンスカードには、修繕費用の目安が書いてありました。
【5年目】
サッシ・シャッター 建付け調整 1.5万~
網戸 建付け調整 1.5万~
防蟻処理 再処理 10万~
畳 表替え 1.0万/畳~
合計:14万円~
【10年目】
屋根 アスファルトシングル 塗装 30万~
外壁 サイディング シーリング打ち替え 40万~ ・ 塗装 55万~
バルコニー 床 FRP補修 10万~
網戸 網張り替え 5万~
玄関ドア ドアクローザーの交換 2.5万~
防蟻処理 再処理 10万~
クロス 壁・天井 貼り替え 1.8千円/平米~
給湯器 交換 30万~
合計:97.5万円~
高いです、普通に1つ1つが高いです。
クロスの張替「1.8千円/平米~」は、かなり利益を取っていると感じます。
安い業者に依頼すれば、「950円/平米~」でイケます。半額ですね。
「この見積り、高いぞ!足元見やがって!」と憤慨しても、残念ながら保証を受けるためには依頼するしかありません。
なぜならハウスメーカー経由で修理しなくては、保証してくれないからです。ほかの業者ではダメなのです。
く、悔しいであります・・・!!
高いと分かっていながらも、長期保証を受けるためにはハウスメーカーに依頼する必要があります。
ですがこれは本来の意味を果たしているのでしょうか?甚だ疑問でございます。
自分の家を守れるのは、自分だけ。
建売住宅のアフターサービス・保証内容は、お世辞にも「これでもう安心だ!」と言えるものではありません。
無条件で保証してくれるのは、最初の10年だけで、その後はハウスメーカーに高いメンテナンス費・修繕費を支払わなくては保証してくれません。
私は一体どうしたらいいのでしょうか・・・おろおろ・・・
「大切な家を、誰かに守ってもらう」
少々厳しい言葉ですが、守ってもらう意識があるうちは、不安はなくならないでしょう。
だからこそ大切なのは、自分の家を他人に任せないで、「自分の家は自分で守る」気持ちを持つことです。
・自分でできる点検、修繕は自分でやる。
・自分でできないことは、自分で業者を探し、依頼する。
・欠陥があったなら、ハウスメーカーと協議し、しかるべき保証をしてもらう。
ハウスメーカーが独自に設定している長期保証は、しっかりメンテナンス・修繕した前提になります。
ですが当たり前かもしれませんが、しっかりメンテナンス・修繕していれば、壊れるはずがないのですよ。欠陥さえなければ。
ですので、大切なのは保証内容よりも、日ごろのメンテナンスと修繕になります。
一番愛情をもってメンテナンスできるのは、家の専門家ではなく、あなた自身ではないでしょうか?
ハウスメーカー任せにしないで自分が主体となって動くことが大切でございます。
結論:建売住宅の保証内容は、これで十分。
それでは、まとめましょう。
建売住宅の保証内容・アフターサービスは、次の4つでございます。
1・建売住宅のアフターサービスは期待できない。
2・保証内容は、構造躯体、屋根・外壁の10年保証が基本。
3・長期保証はハウスメーカーの有償点検を受ける必要あり。
4・「自分の家を守れるのは、自分だけ」の意識こそ大切。
建売住宅はとても安く販売していることが多いので、アフターサービスや保証内容に不安を覚えがちです。
瑕疵担保責任により、10年間は保証してくれますが、それ以降のメーカー独自の保証は、コスパがよくありません。
家を買ってから大切なのは、「何かあったときの保証」ではなく、「何事も起こさせない」日ごろのメンテナンスと修繕です。
ハウスメーカー独自の長期保証も、しっかりとしたメンテと修繕を前提としたものです。
「自分の家は、自分で守る」
この意識が何よりも大切ですよ。
ぜひ素敵な家作りを。それでは、また!
▽建売住宅のメリット・デメリットを、赤裸々に書かせて頂きました。
「建売にする?それとも注文住宅?」と迷っている方は、ご一読くださいませ。
▽注文住宅を検討するときは、まずはカタログを取りよせてじっくり読むのがおすすめです。
▽建売住宅の人気物件はネットに公開されません。ネットに公開されれない人気物件を探すには、こちら!