こんにちは。
マンションの広告を見ると、
・第1期、いよいよ販売開始!
・お待たせしました!第2期、スタート!
・これで最後、最終期販売開始。
一度に全部売らないで、なぜか期分け販売(第1期、第2期などと分けて販売すること)をするのです。
期分け販売することで、購入者は焦ります。何度も「完売」の文字を見せつけられて、焦らされるのです。
ですが、ご注意くださいませ。
期分け販売は、マンションを販売するデペロッパーの戦略です。期分け販売の事情を知っておかないと、デペロッパーの手のひらで踊ってしまうかもしれません。
そこでこの記事では、
・新築分譲マンションが一度に全部売らない理由
・第1期に買うメリット・デメリット
について解説させて頂きます。
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なぜ新築マンションは、一度に全部売らないのか?
デペロッパーはマンションを一日でも早く完売したいと思っています。それなのに分譲マンションは、一度にすべてを売りません。
なぜなら一度に売り出さない方が、デペロッパーに都合がいい理由があるからです。
一度にたくさん来場されても案内できない、販売体制の人数的問題。
新築分譲マンションが期分け販売する背景には、デペロッパーの販売体制の人数的問題があります。
限られた人数で来場者の対応をしているので、一度にたくさんの人数がモデルルームに押しかけても対応できません。
新築マンションの販売には、とても手間がかかります。
・マンション概要の説明
・マンションの魅力の説明
・マンションの構造などの説明
・モデルルームの見学
・住宅ローン、資金計画の相談
・来場者の質問
マンションは高額中の高額商品であり、買う人はノリと勢いでは絶対に買いません。
丁寧な接客と、時間をかけた説明が必要です。
来場者一人に対し1~2時間かかるなら、1人の営業マンが1日で対応できるのは、わずか4~5組となります。
誰か・・・誰か接客してくれませんか・・・(寂)
一気に売ってしまいたい気持ちはあるものの、現実問題としてその販売体制が整ってないのです。
売り切り感による、焦る心を利用したい。
しかしマンションが期分け販売される理由は、販売体制の人数的問題だけではありません。
デペロッパーには、「完売による焦り感」を利用したい思惑があります。
分譲マンションを期分け販売することで、その都度「完売」をアピールすることができます。
いち早く完売されることは、その物件が人気物件であることの証明になります。
イエス、第2期が始まったら、すぐに契約しましょう。
「すぐに契約を・・・」とまで思わなくても、「人気物件なら、モデルルームぐらい見てみようかな」と思わせたら、デペロッパーの勝ちでございます。
「いつまでも売っている=人気がない」と思われたくない。
新築マンションの購入は、究極の青田買いでございます。
まだ建設すらしていない架空のマンションを、35年もの住宅ローンを背負って契約するのです。
実物がない以上、新築マンションは「イメージが命」になります。
ですので、販売が開始されたのに、いつまでも販売している様子を見ると、
さては売れ行きが悪いのですな、イエス、あのマンションは辞めておきましょう。
本当は買ってくれる人のために、長く販売していたつもりかもしれません。
しかしいつまでも販売している様子は、「いつまでも売れない」と見られる可能性があります。
ほんの少しのイメージダウンが、新築マンションでは命とりなのです。
だからデペロッパーは、必死に完売を演出します。
「販売開始!」→「おかげ様で、完売!」
各期の販売戸数を少なくした茶番劇は、マンションが本当に完売されるまで続きます。
期ごとに売れ行きを考慮し、価格を再設定できる。
デペロッパーが期分け販売する理由は、新築マンションの売れ行きを考慮して、価格を再設定できるからです。
デペロッパーはマンション販売のプロですから、価格設定も入念なリサーチのもとに行われます。
しかしそれでも誤算が生まれるのが、新築マンションなのでございます。
・予想以上に売れた→2期は少し高くしても売れるかも。
・予想以上に売れなかった→2期は安くしないと厳しいかも。
売る側の立場として、打ち出した価格を「すません、やっぱこの価格で・・・」と言えるのは、大きなメリットです。
とは言え、あまりにも露骨に価格変動させると、クレームの嵐になるのは明白です。
イエス、これはしかるべきルートで抗議して、今一度値引きして頂きましょう(怒)
マンションの価格は、最終的にはシークレットになることが多いようです。
同じ屋根の下で暮らす住民になるのですから、お金の話はオープンにはできないですよね。
新規感を演出したいので、「0期、プレステージ、最終期」などもある。
新築マンションの期分け販売は、1期、2期・・・と、単純に数字が並ぶだけではありません。
デペロッパーは新規感を演出したいので、大きな数字を嫌います。
そのため
・0期:ゼロの概念を持ち出す。
・第1期1次、第1期2次:数字を大きくしないように細かく刻む。
・プレステージ、サウスステージ、最終期:数字以外で表記する。
なども使われます。
ここまで徹底する努力、ある意味尊敬いたします。
新築マンションを1期で買うメリット
期分け販売される裏側を知ると、多分にデペロッパーの思惑が見え隠れします。
では、新築マンションを1期で買うメリットはあるのでしょうか?
選べる選択肢が多い。自分の希望がかなえやすい。
新築マンションを1期で買うメリットは、選べる選択肢が多いことです。
・角部屋
・高層階、最上階
・庭付きの1階
・一番安い間取り
1期ならば、すべての選択肢が用意されております。
どの階層、間取りにもメリット・デメリットがありますので、「どれがイイ!」「これはダメ!」と一概に決めることはできません。
デペロッパーの手のひらを転がるのも、案外悪くないかもしれません。
抽選で外れても、2期で再チャレンジできる。
新築マンションの1期で購入するメリットは、人気プランを購入できる確率が上がることです。
なぜなら複数の希望者がいたときに行われる抽選で外れても、2期でのリベンジがあるからです。
しかしこのプラン、諦められないので、2期でリベンジを果たしますぞ。
2期の目玉商品として、似たようなプランが発売される場合、もう一度抽選に参加することができます。
「どうしてもこのマンションがいい、どうしてもこのプランがいい!」
ここまで惚れ込んだマンションならば、1期でズバッと買うのもいいかもしれません。
新築マンションを第一期で買うデメリット
新築マンションが期分け販売されるのは、おおよそデペロッパーの都合でございます。
ですので、購入する側としてはデメリットもございます。
入居まで時間があるので、その期間に大きな変化があることも。
新築マンションの1期では、入居するまで1年以上かかるケースがあります。
契約してから入居まで時間が空いてしまうのが、1期で買うデメリットでございます。
余裕をもって準備ができて、いいじゃないですか。
何も問題ないように見えますが、しかしご注意くださいませ。
なぜなら、入居するまでの時間が長いと、その期間に「重大な何か」があるかもしれないからですよ。
・仕事がなくなった
・収入が下がった
・急に転勤が決まった
・離婚した
・婚約が破棄された
・もっといい条件のマンションが登場した
一言でいえば、
という状態になることですね。
しかし残念ながら、契約を無傷で解約することはできません。(手付金が戻ってこないなど)
人生、いろいろでございます。山もあれば谷もあります。
「え?こんなこと本当に起きる?」と思うかもしれませんが、これが一定の確率で起きるのですよね。
契約してから入居までの期間が長ければ、それだけ余裕をもって楽しんで準備ができます。
ですがその期間すべてが順風満帆ではないことを、知っておかねばなりません。
割高な価格で買ってしまう。
1期で買うデメリットは、割高な価格で買ってしまうことでしょう。
1期での大幅な値引きは、あまり考えられません。つまり値引きのチャンスを、みすみす逃すということでございます。
2期には残ってないかもしれませんよ!
焦るお気持ち、よく分かります。ですがそれこそ、デペロッパーが狙う販売戦略なのですよ。
新築マンションがもっとも値引きされるのは、竣工して在庫があったときです。
早期完売を目指すデペロッパーの戦略に、一瞬のスキが生まれたとき、大幅値引きのチャンスがあります。
売れ残った間取りは、もしかしたら希望の間取り・・・かもしれません。
これは確率論なのでなんとも言えませんが、1期で買うことはそれすら放棄してしまいます。
まとめ:絶対欲しいなら、1期も買いかも。
新築マンションの販売は、数期にわたって販売されます。
その理由は、
・一度の多くの来場者が来ても、対応できない。
・売り切り感で焦る心理を利用したい。
・マンションの売れ行きを考慮して、それぞれ価格設定したい。
など、販売側のご都合が多分にございます。
また新築マンションを1期で買うことは、メリットもデメリットもあります。
【メリット】
・選べる選択肢が多い。
・希望(人気)プランが買える確率が高い。
【デメリット】
・契約してから入居するまでに、時間がかかりすぎる(1年以上)。
・割高な価格で買ってしまう。
デペロッパーの販売戦略で行われる期分け販売は、彼らの手のひらの上で踊っている感が否めません。
ですがそれでも惚れ込んだマンションならば、堂々と1期で購入するのも悪くないでしょう。
とはいえ、契約してから入居まで、まだまだ先の話になります。
その間、ライフスタイルの重大な変化にはお気をつけくださいませ。それでは、また!
▽モデルルームに見学に行くときは、こちらにご注意くださいませ。
そんなまさか・・・では、第2期はマッハで応募しないと買えないじゃないですか!