こんにちは。
「どうせ住むなら、静かで落ち着いた雰囲気のところがいい・・・。」
「でもマンションって、アクセスがよすぎる都市部にあるからな・・・。」
静粛な住環境をお求めでしたら、小規模マンション(50戸以下)・低層マンション(3階建て以下)がおすすめです。
小規模・低層マンションは高層マンションのような豪華こそありませんが、静かで落ち着いた雰囲気で暮らせるメリットがあります。
しかしその反面、小規模だからこそ気をつけるべきデメリットもございます。
そこでこの記事では、
・小規模、低層マンションのメリット・デメリット
・購入時の注意点
について、解説させて頂きます。
スポンサーリンク
この記事の概要
小規模・低層マンションのメリット
50戸数以下の小規模マンションは、いわゆるマンションらしいイメージがありません。
ですがご安心くださいませ。
小規模・低層マンションには、高層マンションにはないメリットがございますよ。
静かに落ち着いて暮らせる住環境。
小規模の中でも低層マンションのメリットは、静かに落ち着いて暮らせる住環境です。
低層マンションは、「第一種低層住居専用地域」にも建設できるので、閑静な住宅街にあるケースが多いのです。
第一種低層住居専用地域は、低層住宅の良好な住環境を守るための地域(都市計画法第9条)。13種類の用途地域の中で、最も厳しい規制がかけられている。
・周りに高層マンション・ビルがないので、空が広く見えて落ち着く。
・人が集まる施設がないので、静かで落ち着いた雰囲気。
マンション選びは、アクセスの良さもさることながら、静かで安心できる環境も捨てがたい条件です。
高層マンションがクローズアップされる中で、あえて低層マンションを選ぶことで、心が落ち着く住環境を手に入れられます。
住民同士の距離感が近い。
一棟あたりの住民の少ない小規模マンションは、住民同士の距離が近いメリットもあります。
50戸数以下の小規模マンションは、いわば小さな町内会のようなコミュニティ規模でございます。
ですので、住民の顔と名前を覚えることも苦ではありません。
挙動が不審なあなた、さては不審者ですな・・・?
小規模マンションでは、限られた人しか出入りしませんし、すぐに顔がバレてしまう小さな集団です
ですので不審人物の特定もたやすい作業でございます。
管理組合の意見が統一しやすい。
マンションはひとつ屋根の下に暮らす、共同集合体でございます。
マンション購入後の維持管理は、住民によるマンション管理組合で総会を開いて決定します。
ですが集団の人数が増えると、これが一筋縄ではいかないのですよ。
・意見が合わない。
・根強い反対意見がある
・強烈なクレーマーがいる。
多くの人が集まれば、それだけ多くの意見・考え方が集まります。
どちらも正当な理由を主張しているだけに、議論は平行線でございます・・・。
多くの人の集まりすぎたアイディアを、1つの意見に決めるのは大変な作業でございます。
多数決で決めれば表面的に解決するかもしれませんが、十分な議論と説明、説得は、今後も共同生活をするなら必要でしょう。
ですが小規模マンションなら、その点安心です。
なぜなら小規模マンションの総戸数は50以下、つまり集まる意見も50以下になります。
そのため中規模~大規模マンションに比べ、意見の統一がしやすくなります。
人数が増えれば増えるほど、その意見を1つにまとめるのが大変なのは、歴史が証明しているところです。
小規模・低層マンションのデメリット
小規模・低層マンションは、マンションでありながら、心静かに落ち着いて暮らせるメリットがあります。
しかし、やはりデメリットもあります。
戸数が少ないことによる、
・1人当たりの金銭的負担が大きい。
・地主の影響を強く受ける可能性。
・1人当たりの運営負担が大きい。
これらのデメリットは、購入前に把握しておくべきでしょう。
管理費・修繕積立金の負担が高い。
小規模マンションのデメリットは、管理費・修繕積立金が高いことです。
マンションの管理費・修繕積立金は、住民全員で負担します。
小規模マンションは負担する人数が少ないので、1人当たり(1世帯当たり)の負担金額が多いのです。
1世帯当たりの管理費・修繕費の負担金額は、戸数が増えるに従って減っていきます。
ただし大規模マンションになると、豪華な共有施設(ジム・温泉スパなど)の費用負担も発生するので、費用負担が増える傾向があります。
え?今、空き部屋があって、管理費が不足しているですと・・・?そんなまさか・・・
小規模マンションでは、1人1人の払う管理費が重要になります。
もし空き部屋が多くなってしまうと、残された人の負担がさらに多くなってしまいます。
ですが、小規模マンションの中には共有部分に店舗を誘致し、テナント料で収益をあげる物件もあります。
小規模マンションなら管理費・修繕費の総額は少ないので、テナント収入で管理費・修繕積立金を賄えるケースもございます。
等価交換マンションの場合、地主の発言力が強い可能性。
小規模マンションのデメリットは、等価交換方式による建設で、地主の影響を強く受けることがあることです。
地主の持っている土地を購入するかわりに、マンションを建設したときに土地の価格分の部屋を与えること。
等価交換マンションでは、その土地を持っていた地主の発言権が強くなることがあります。
戸数が少なく、地主(親族を含む)の割合が多いければ、管理組合での話し合いはアンフェアな民主主義となってしまいます。
それは家族経営をしている零細企業に、コネなしで入社するイメージに近いかもしれません。
その企業が素晴らしい企業なら問題ありませんが、もしも暗黒なブラック企業(地主)だったときが大変です。
理事の順番がすぐにまわってくる。
人数の少ない小規模マンションならではのデメリットは、マンション管理組合の理事の順番がすぐにまわってくることです。
購入後の維持管理を取り決める管理組合の理事は、任期1~2年の交代制で選任されます。
理事の人数は、マンションの戸数によって変わります。
・小規模マンション:5名程度
・中規模、大規模マンション:10~15名程度
戸数が多ければ理事の人数も増えるものの、住んでいる世帯が少ない小規模マンションの方が、理事の順番が早く回ってきます。
そんなもの、定年退職されたおじ様がずっとしたらいいじゃないですか。
しかしマンションの管理組合の理事が、特定の人に専任されると、
・独裁政治になり、特定の人だけが得をする運営。
・不正な会計、管理費の横領が起きる。
・マンション管理への興味がなくなる。
などのデメリットがあります。
住みにくいマンションとなり、結果として資産価値も下がってしまいます。
小規模マンションの購入時の注意。
小規模マンションを購入するならば、デメリットの影響を極力小さくしなくてはいけません。
そのため次の2点に注意してみてくださいませ。
どれくらい地主が部屋を持つか?
販売戸数の少ない小規模マンションでは、等価交換で地主がどれくらい部屋を持つのかが重要になります。
総戸数が少ない中で特定の人が複数の部屋を持つと、管理組合での発言権が大きくなってしまいます。
等価交換で地主が取得する部屋を確認するには、分譲価格表に、
・事業協力者住戸
・非分譲
という表記があれば、それは地主が等価交換で取得した部屋でございます。
あ、すみません、このマンションに地主さんはどれくらい部屋を持ってますか?
もちろん、営業マンにストレートに聞く方法も有効です。
都市開発の計画を確認する。
小規模マンションに限った話ではありませんが、購入前に必ず都市開発計画を確認しましょう。
今後の開発によって、
・景観
・日照時間
・騒音
などの住環境が変わります。
とくに建物の小さな小規模マンションは、周囲で大きな開発があるとダイレクトに影響を受けます。
完全に油断しました・・・。
現在が静かな住環境でも、それがずっと続く保証はありません。
都市計画は、必ず「書面」で確認しましょう。
まとめ:静かに暮らしたい人にメリットが多い。
小規模・低層マンションは、いわゆるマンションのイメージがありません。
こじんまりとした外観からは、「え?賃貸?」となぜか小カバにされるかもしれません。
ですが小規模マンションには、小規模マンションのメリットがあります。
【小規模・低層マンションのメリット】
・静かで落ち着いた住環境
・住民同士の距離が近い。
・管理組合の意見が統一しやすい。
その一方で、デメリットもあります。
・管理費、修繕積立金の負担金が多い。
・等価交換マンションの場合、地主の発言権が強い可能性。
・理事の順番がすぐに回ってくる。
デメリットの影響を少なくするために、
・どれくらい地主が部屋をもつか、チェックする。
・都市開発計画を書面で確認する。
ことが必要です。
小規模・低層マンションは、静かに落ち着いて暮らしたい人にピッタリでございます。
ぜひ素敵な住宅購入を。それでは、また!