注文住宅の仮契約のキャンセル。ハウスメーカーから申込金は返金されるのか?

こんにちは。

 

「ハウスメーカーとの仮契約をキャンセルしたい。」

「でも先に払った申込金10万円は返ってくるのだろうか?」

 

というお悩み。じつは多くの方が経験されます。

というのは、ハウスメーカー選びでは本格的な打ち合わせ・見積りが出る前に、早い段階で仮契約(申込み)をするからです。

そのため打ち合わせを重ねると、「思ってたのとちがう」と感じてしまい、解約したくなってしまうのです。

 

では解約したときに、先に払った申込金は戻ってくるのでしょうか?違約金を請求されるのでしょうか?

注文住宅でハウスメーカーと結んだ仮契約(申込み)。解約でのお金の返金トラブルについて、解説させて頂きます。

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仮契約(申込み)をキャンセルしたくなる3つの理由

注文住宅では本格的な打ち合わせがはじまる前に、仮契約(申込み)を結びます。

そのためハウスメーカーをよく知る前に仮契約を結ぶので、「やっぱりキャンセルしたい・・・」と思う方が多いです。

仮契約をキャンセルしたくなる理由は3つございます。

 

1・仮契約すると、悪いところに目がいってしまう。

ハウスメーカーと仮契約する前は、ハウスメーカーのいいところしか目に入りません。

しかし仮契約をすると、不思議と悪いところに目がいってしまうのですよね。

「手抜き工事のうわさを聞いたけど、本当に大丈夫なのかな・・・」

「断熱材に使われてる、グラスウールが心配・・・。」

「標準で耐震等級2なんだけど、地震が心配・・・。」

「いいな」と思ったから仮契約(申込み)したはずなのに、名前を書いてハンコを押すと急に冷静になってしまうのですよね。

じっくり検討する期間が短く、営業マンのセールストーク(「今なら○○値引きします」など)に流されてしまうと、仮契約をキャンセルしたくなってしまいます。

 

▽ハウスメーカーの悪い評判が目立つ理由はこちら。

ハウスメーカーはなぜ悪い評判が多いのか?やめた方がいいor契約すべき?

2019.04.08

 

2・打ち合わせするうちに、「コレじゃない」と感じてしまう。

注文住宅では仮契約をしてから、本格的な打ち合わせがはじまります。

そのため仮契約をしてから、ようやく家作りの全貌が見えてきます。

 

・・・しかしでございます。

家作りの全貌が見えてしまうと、提案された間取りが思っていた家とちがう場合があります。

「当初の予算をはるかにオーバーしてしまった。」

「予算を優先させるなら、家のグレードを下げるか、家を小さくする必要がある。」

「希望していた間取りに対応できない。」

「このまま打ち合わせをすすめても、理想の家は建てられない。」と思ってしまうと、急に気持ちが冷めてしまいます。

これまでの打ち合わせをゼロにするのは気が引けるものの、仮契約をキャンセルしたい願望は止まりません。

 

3・ほかに検討していたハウスメーカーに心惹かれる。

仮契約をキャンセルしたくなるのは、「これぞ運命のハウスメーカー!」と思って仮契約したのに、じつはもっといいハウスメーカーが現れたときです。

仮契約はあくまでの「仮契約」ですので、そのハウスメーカーに決めたわけではありません。

ですので仮契約をしても、ハウスメーカーの比較・検討を続けることが多いです。

とりあえずAハウスと仮契約してましたが、じっくりハウスメーカーをまわったら、B工務店の方がぜんぜんいいじゃないですか。

・・・イエス、仮契約はキャンセルしましょう。

よりよいハウスメーカーが見つかったのですから、それは喜ばしいことです。

しかし心配なのが、先にお支払いした人質「申込金」でございます。

相手の手元にある彼らの運命は、どうなるのでしょうか?きちんと私たちのもとに帰ってくるのか?

心配は募るばかりです。

 

仮契約をキャンセルすると、申込金は返金されるのか?

「仮契約をキャンセルしたとき、申込金が戻るのか?」については、仮契約した条文の内容によって変わります。

よくある仮契約の条文

・申込金は建築費に充当する。

・仮契約をキャンセルするときは、必要経費を差し引いて返金する。

・一定期間に契約にならなかったときは、返金しない。

このような条文で仮契約を結んでいる場合、支払った申込金は「一部戻ってくる」、もしくは「全額戻ってこない」のどちらかになります。

 

キャンセルしたときに差し引かれる必要経費とは?

申込金の返金でポイントになるのが、差し引かれる必要経費です。

多くのハウスメーカー・工務店では、次の名目で必要経費を差し引きます。

差し引く経費の名目

・打ち合わせ費

・設計料

・地盤調査費

・事務手数料

これらを経費を合計すると、ちょうど5~10万円。つまり申込金と同額になることが多いです。

ですので申込金を5~10万円払っている場合、「キャンセルすると、実質お金は戻らない」ということになります。

まだ打ち合わせがはじまったばかりで、地盤調査も設計もしてません。

それなのに返金の連絡は一切なし・・・これはいかに・・・・?

返金されてしかるべきケースでも、すぐに返金されず、入金まで1~2カ月かかることも。

対応に誠意がないときは営業所だけでなく、本社のお客様相談センターに電話を入れるのもおすすめです。

 

ただし、仮契約をキャンセルするタイミングが早い段階であれば、満額返金されることもあります

仮契約して打ち合わせをすすめてしまう前に、

 

「どのタイミングなら満額返金されるのか?」

 

は明確にしておくべきでございます。

 

申込金が多いときは、注意が必要。

ただし申込金が10~100万円と高額な場合は注意が必要です。

申込金の返金の取り扱いは原則同じですが、金額が金額ですから。トラブルの火種になりがちです。

申込金の返金でありがちなトラブル

・3回しか打ち合わせしてないのに、高額な手数料(30万円)を差し引かれた。

・ハウスメーカーの仕様が途中で変更したからキャンセルしたのに、全額返金されない。

・満額返金するといいながら、半年間放置された。

どれも到底納得できるものではありません。

しかし申込金として先にお金を払ってしまうと、それだけ立場が弱くなってしまいます。

申込金の金額が大きくなるほどリスクは大きくなるので、注意が必要です。

 

仮契約(申込み)のキャンセルで違約金!?注意点は?

仮契約のキャンセルは、あなたが思っている以上に神経を使わなくてはいけません。

なぜなら申込金を返金しないだけでなく、違約金まで請求されることがあるからです。

 

仮契約の違約金が必要なケースとは?

「払ったお金を返さない上に、違約金まで請求するとは・・・」

 

あなたが憤慨するのも無理もありません。

ですが違約金を請求するロジックは、とてもシンプルです。

払った申込金(10万円) - 打ち合わせにかかった費用(30万円) = 違約金20万円

ははー、なるほど。だから違約金20万円を請求するのですな、なるほど・・・

・・・って納得できるはずがありません。

違約金を請求するロジックはシンプルでも、それは到底理解できません。

ハウスメーカーのなかには、「損害を与えた」という脅し文句を使う場合もあります。

 

違約金を請求するハウスメーカー・工務店は、その時点でお客さん想いではないことが分かります。自社の都合を優先していますよね。

もちろん、すべてのハウスメーカー・工務店で、このようなゲスな対応をされるわけではありません。

ですがハウスメーカー・工務店の中には、法律スレスレ・グレーゾーンを攻める会社もございます。ご注意くださいませ。

 

仮契約だと思っていたけど、本契約の可能性も。

違約金を求められるときに注意したいのが、あなたが結んだのが「本当に仮契約だったのか?」ということです。

もしかしたら仮契約ではなく、本契約だったかもしれませんよ?

仮契約書を見返してみたら、「注文請け書」と書いてありますが・・・これはいかに・・・?(滝汗)

あなたは仮のつもりでも、相手(ハウスメーカー・工務店)は本契約のつもり、という可能性もございます。

悪質極まりないですが、残念ながらこのような会社も一定数いるのが現実です。

 

もしもこのような対応をされてしまったら、早めの解約をおすすめします。

この時点で揉める会社では、この先の家作りでもっと揉める可能性が高いですよ。

 

営業マンから違約金についての十分な説明があったか?

「求められた違約金は、支払う義務があるのか?」

基本的にはハンコを押した書類の条文に従います。条文に「解約したときは、30万円請求します」と書いてあれば、払う義務がないとは言い切れません。

 

・・・ただし!

 

仮契約を結ぶときに、営業マンから十分な説明はありましたでしょうか?

もし十分な説明もなく、まして契約させるためにウソをついていたなら話は別です。

ゲス営業マン
「仮」ですので、大丈夫です。(基本的には)違約金もないですし。
そうですか。なら、安心ですね。(ハンコぽちっとな)

「違約金を請求されたから、絶対に払わないと・・・」と思ってしまうのは、やや早計です。

まずは事実確認をしっかりして、払うべきではないお金を明確にすべきでございます。

 

だからと言ってキャンセルしないと、後悔を残すことに。

仮契約を結ぶのは簡単ですが、解約は難しいです。払った申込金が戻ってこないこともあります。

ですが申込金が戻らないからといって、無理にそのハウスメーカーと契約してしまうのはおすすめできません

イエス、マダム。

なぜなら家作りのスタートで揉めることは、つまりこの先も揉める確率が高いということ。

しこりを残したまま家作りをすすめると、入居してからも後悔が残ってしまいますよ。

お金で解決できる問題は、先に解決してしまった方が気が楽です。

 

払った申込金(5~10万円、もしくは100万円)は、決して安くはありません。ですが申込金に固執してしまうと、もっと大切なモノ(理想の家)を失ってしまいます。

お金が戻ってこないなら戻ってこないで、前向きにハウスメーカーを検討することが大切です。

もっとも、1番大切なのはすぐに仮契約を結ばないことではありますが。

 

▽ハウスメーカーこそ、じっくり選ぼう。

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まとめ:キャンセルして戻ってくる場合もある!

うっかり結んでしまった仮契約。キャンセルしたときの申込金の返金は、基本的にはハンコを押した書類の内容にしたがいます。

よくある仮契約の条文

・申込金は建築費に充当する。

・仮契約をキャンセルするときは、必要経費を差し引いて返金する。

・一定期間に契約にならなかったときは、返金しない。

申込金が5~10万円の場合、必要経費と相殺されて戻ってこない場合が多いです。ただし、キャンセルのタイミングによっては満額戻ってくる可能性もあります。

・・・悩ましいですね。

 

ですが仮契約で怖いのは、申込金が没収されることではありません。

申込金を人質にとられ、不本意な契約を結んでしまうのが、仮契約でもっとも恐れることです。

仮契約をキャンセルすると払った申込金が戻らない可能性がありますが、納得できないなら解約することが大切ですよ。

家作りの成否は、パートナー選びにかかってます。ハウスメーカーはじっくり選びましょう。

素敵な家作りを。それでは、また!

 

▽ハウスメーカーを選ぶ期間、打ち合わせの注意はこちら!

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▽「とりあえず仮契約を」は、ダメですよ。

ハウスメーカーとの仮契約で注意すべき7つのこと。「とりあえず仮契約」はダメ。

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後悔しないために、多くのハウスメーカーを比較すべき。

家作りで後悔してしまうのは、限られたハウスメーカーしか比較・検討しないから。

だからあとになって、「もっといい選択ができたのに・・・」と後悔を残してしまうのです。

だれだって家作りで後悔なんてしたくないですよね?

そんなときに活用したいのが、タウンライフ注文住宅。たった1回希望条件を入力することで、

・間取り

・概算予算

・資金計画

をハウスメーカーから提案してもらえます。1軒1軒ハウスメーカーをまわって、営業マンの長い説明を聞く必要はありません。

便利なサービスはどんどん使わないともったいないですよ。

 

\ 悪質なハウスメーカーを見分けるために! /

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