こんにちは。
中古マンションを選ぶとき、あなたはどこをチェックしますか?
イエス、どちらも大切ですが、中古マンションを選ぶとき、本当に大切なのはそこではありません。
なぜなら中古マンションでは、目に見えない「配管」こそ、超・重要ポイントだからです。
配管をつぶさにチェックすることで、後悔しない中古マンション購入が実現できます。
そこでこの記事では、
・中古マンションの配管の特徴
・購入前にチェックすべきポイント
について解説させて頂きます。
見た目の美しさなど、配管の美しさに比べたら屁でございますよ。
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この記事の概要
専有部分と共有部分の配管の2種類ある。
中古マンションの配管を語る前に知っておいて頂きたいのが、マンションの配管は2種類あることです。
マンションの配管は2種類あり、それぞれ扱いが違うのです。
・専有部部の配管:自分でメンテナンスする。
・共有部分の配管:大規模修繕でメンテナンスする。
図で示すと、このような図になります。
画像引用:住友不動販売
では詳しく解説していきましょう。
専有部分は自分でメンテナンスする。
マンションの専有部分(つまり自室)にある配管は、横の配管と呼ばれております。
専有部分にある横の配管は、自分自身で管理・メンテナンスしなくてはいけません。
あなたが率直に疑問に感じたことは、私も思うところです。
しかしマンションの専有部分として認定された配管は、あなた自身の手で管理しなくてはいけないのです。
もしも「管理するの、だるいわぁ・・・」とぼやいていると、
・赤さびが発生する。
・水漏れが起きる。
・最悪、漏れが下の階に伝わり、損害賠償を起こされる。
などなど、反省するだけでは許されない事態になってしまいます。ご注意くださいませ。
新築マンションでは、メンテナンス性・耐久性の向上した配管(HIVIP管・ポリ管)を使用していますが、築年数の古いマンションでは小まめなメンテナンスは必要です。
見えないところで働く配管こそ、契約する前にしっかり確認しましょう。
共有部分は、大規模改修する。
自分でメンテナンスする専有部分の配管に対し、共有部分は大規模改修でメンテナンス・交換します。
大規模改修は、毎月払っている修繕積立金で実施されます。
・・・はて、しかしこの共有部分の配管、どうやってメンテナンス・交換するのでしょうか?
共有部分の配管のメンテナンスは大変です。
・サビを防ぐため、樹脂コーティングする
・サビが蓄積しないよう、高圧洗浄する。
・コンクリートの一部を壊して、内部の配管を交換する。
・マンションの外部に新しい共有の配管を新設する。
現実問題として、かなり大掛かりな工事になります。
築年数の古いマンションを購入するときは、この頭の痛い問題を常に抱えることを忘れてはいけません。
古い共有の配管は更新されているか?
さて、中古マンションの配管チェックでございます。
築年数の古いマンションでは、共有部分の配管が更新されているか、確認することが大切です。
これを怠ってしまうと、のちのち後悔する結果になるかもしれません。
築年数の古いマンションで使われている、「亜鉛メッキ鋼管」は赤さびの原因に。
築年数の古いマンションで使用されている配管は、「亜鉛メッキ鋼管」でございます。
亜鉛メッキ鋼管は、鉄管がサビないように亜鉛メッキを施したもので、1960~70年代のマンションに多く使われていました。
亜鉛メッキは年月がたつと、剥がれてしまい、鉄がサビてしまいます。
配管のサビを放置すると、やがて蛇口をひねると赤サビでどろっとした水が出てきます。
赤サビを放置していると、やがて配管に小さな穴(ピンホール)が空き、水が漏れ出します。
「漏れた水はどこから来て、どこへ向かうのか・・・。」
直視したくない現実に哲学的になってしまいますが、築年数の古いマンションでは配管の状態こそ、直視すべき現実なのです。
配管内部に樹脂コーティング工事をしているか?
亜鉛メッキ配管は内部に樹脂コーティングをすることで、サビにくくすることができます。
築15~20年のマンションでは、樹脂コーティング工事をしているマンションが多いようです。
検討しているマンションが、
・樹脂コーティング済みなのか?
・もし実施していないのであれば、実施予定はあるのか?
・費用の負担はどうなっているのか?
営業マンに確認しておきましょう。
専有部分の配管は、メンテナンスしやすい構造か?
専有部分の配管(横の配管)は、管理組合はメンテしてくれません。自分でやらなくてはいけません。
ですが自分でやろうと思っても、築年数の古いマンションは、メンテナンスがしにくい構造もあるのです。
築年数の古いマンションは、メンテナンスが難しい。
築年数の古いマンションでは、専有部分の配管が、下の階の天井裏を通っていることがあります。(スラブ貫通配管)
また配管がコンクリートの中に埋没されたタイプもあります。
このような構造では、メンテナンスが難しく、そもそも配管の所有権も複雑になってしまいます。
2重床はメンテナンスしやすい。
専有部分の配管のメンテナンスしやすい構造は、床の仕上げ材の下に配管が通っている構造です。(2重床構造)
2重床の構造ならば、床を剥がすことで配管をメンテナンスできます。
とは言え、床を剥がすのも大変でお金もかかります。
購入時のリフォームで、配管も一新するのもおすすめ。
築年数の古いマンションでは、配管に爆弾を抱えております。これでは安心してくらせません。
そこでおすすめなのが、キッチンなどの水回りのリフォームをするとき、同時に配管の交換・メンテナンスをすることです。
水回りのリフォームで床を剥がしたときに、同時に配管の交換も実施してしまうのです。
中古マンションを購入する方の多くは、購入時にリフォームを実施します。
・内装
・床
・水回り
・スケルトンリノベーションで、間取りを変える。
水回りのリフォームまでするならば、もうひと頑張りして配管交換までやりたいところ。
購入してからの配管工事は大変です。
あのとき剥がして戻した床を、再び剥がさなくてはいけないのですから。
一体私は何をやっているのでしょうか・・・。
集中してリフォームすることで、騒音などの被害も最小限にできます。
不安の残る配管は、購入時にメンテしておきましょう。
まとめ:見えない配管こそ、よく確認すべし。
築年数の古い中古マンションもリノベーションすれば、見間違えるほど美しくなります。
ですが、見えない配管は瀕死かもしれません。
配管が瀕死では、いつ水漏れが起きるか分からないリスクと隣り合わせで生活するので、安心できませんし、水漏れが起きてしまったら、せっかくの資産価値も台なしです。
ですので、築年数の古い中古マンションでは必ず配管をチェックしましょう。
・古い共有の配管は更新、メンテナンスされているか?
・専有の配管は、メンテナンスしやすい構造か?
また購入時のリフォームついでに、配管も一新することもおすすめです。
「まだ漏れてないし、まだいけるでしょ!」
と思わず、まだ配管が生きているからこそ、交換するのです。
いざ水漏れトラブルが起きてからでは、目も当てられませんよ!
ぜひ素敵な住宅購入を。それでは、また!
▽狙い目の中古マンションは、ずばり築15年です!
▽配管がボロボロなら、いっそ新築を買った方がいいかもしれません。