こんにちは。
分譲マンションの多くは、機械式駐車場が採用されています。
機械式駐車場とは、車を専用のパレットに乗せ、昇降機(エレベーターのようなもの)で収納する駐車場です。
車を立体的に駐車できるので、狭い土地でも多くの車を停めることができます。
分譲マンションで多く見かける機械式駐車場ですが、デメリットも多くあるので注意が必要です。
機械式駐車場はアーバンな響きとは裏腹に、多くのデメリットも抱えています。
そこでこの記事では、
・分譲マンションの機械式駐車場の注意
・分譲マンションの駐車場のチェックポイント
について、解説させて頂きます。
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この記事の概要
分譲マンションの機械式駐車場のトラブル事例
3大トラブルの1つに数えられる駐車場は、トラブルが多いです。
とくに機械式駐車場は、「これぞマンションの駐車場問題の神髄か!?」と唸りたくなるトラブルもございます。
機械式駐車場が動かない。車が出せない。
機械式駐車場は危険を防ぐため、緊急停止することがあります。
・サイズオーバーの車を停めた。
・誤操作をした。
・異物を感知した。
安全性を高めるための緊急停止ですので、なくてはならない機能です。
しかし一度機械式駐車場が停まってしまうと、復旧するまでが大変です。
そして私のうしろには車を出したい人の列・・・。さて、どうしたものか・・・。
もしも緊急停止したのが、朝の忙しい出勤時間だったら・・・。マンションの住民みな様に足を向けて寝ることができません。
機械式駐車場が水没した。
「そんなまさか!?」と思うかもしれませんが、機械式駐車場は水没することがございます。
機械式駐車場の中には、地下にも車が停められるタイプもあります。
しかし地下スペースは、そこに水が溜まりやすいのです。
・大雨が降った。
・近くに山があり、傾斜により水が入り込む。
・駐車場の勾配が悪く、機械式駐車場の地下に水が入ってしまう。
もちろん、機械式駐車場には水を排除するポンプ、制御盤も備わっています。
ですが想定以上の雨が降り、水が流れ込んでしまうと、人間の力は無力になってしまいます。
車が水没とか、マジで笑えません。しかも自分の車が水没したのに、ほかの人の車は大丈夫だった・・・なんて、怒りのぶつけようもないじゃないですか。
機械式駐車場は、「そんなまさか」なトラブルもございます。ご注意くださいませ。
バッテリー上がり・オイル漏れに気づきにくい。
車を停めるとき、うっかりライトを消し忘れることありませんか?
私は日頃より細かすぎるとからチクチク責められるぐらいなんですが、それでも10年に1回ぐらいはライトのつけ忘れがあるのですよ。
ご近所さんが親切に教えてくれたから、バッテリー上がりは回避できました。助かったであります。
平面式、立体駐車場では、誰かが気がついて教えてくれます。
ですが機械式駐車場、とくに地下に駐車した場合では、それが難しいです。
地下に車を停めてしまうと、ライトの点灯に誰も気がつかないかもしれません。
・・・え?ライトがつけっぱなしでバッテリーが上がり、出勤不能ですと・・・?
まる一日無駄に消耗したバッテリーは、エンジンを起動するパワーが残されていません。大変残念ですが、今日の出勤は諦めましょう。
また同様にして機械式駐車場の地下に停めると、オイル漏れなど車の故障にも気がつきにくいです。
うすぐらい地下に停められた車から染み出したオイルは、誰にも気がつかれることなく、ただ静かに漏れ続けます。
そしていざ車に乗ろうとしたときに、はじめてオイルがゼロになったことに気がつきます。
車に乗る頻度が少ない人は、車の異常に気がつくのも遅くなってしまいます。
最上階は日当たりがよすぎて車が劣化する。
「地下の反対、なら最上階なら安心だ・・・!」
鋭いご指摘、ありがとうございます。
確かに最上階なら水没の可能性は、流れ星が頭に当たる確率ほど低いでしょう。
しかし最上階は、日当たりがよすぎるのですよ。
車の塗装は「雨・風・紫外線」は大敵です。
我が子のように愛車をかわいがるあなたにとっては、最上階は避けた方がいいかもしれません。
機械式駐車場の維持管理費、修繕費が高い。
分譲マンションの駐車場は、マンションの住民の共有の財産です。
ですので、駐車場の維持・管理は住民の負担(管理費、修繕積立金、駐車場代)で行われます。
しかしそこで問題になるのが、費用の負担です。機械式駐車場は、平面駐車場に比べて費用がかかります。
機械式の維持管理は、
・月々の維持、保守点検:月数十万
・部品交換:数万円
・老朽化したときの入れ替え:数千万円
機械式駐車場では、経年劣化による修繕費は覚悟が必要です。
マンションの駐車場は共有の財産ですので、機械式駐車場の修繕費も管理費、修繕積立金から支払うことになります。
しかし現実には修繕費が不足する場合が多く、
・管理費、修繕費が値上げされる。
・一時金を徴収される
・機械式駐車場が撤去され、平面駐車場になる
などの対応が取られるようです。
散々メンテ費用だけ払わされて、最後は機械式が撤廃されたら泣けますね・・・。
機械式駐車場に子供が挟まれた。
機械式駐車場で注意しなくてはいけないのは、子供の巻き込まれ事故です。
機械式駐車場に幼児が挟まれ、死亡した事例があります。
誤作動や異物を感知すれば緊急停止するとはいえ、この世に完璧なものはありません。
また人間が操作しますので、ヒューマンエラーは避けられません。
・昇降ボタンを押しっぱなしにする器具を取り付けて、すぐに止められない状態だった。
・緊急時の操作が周知されていなかった。
・安全装置の作動範囲がせまかった。
機械式駐車場の付近では遊ばせないこと、近くに子供がいないか、配慮することが必要でしょう。
分譲マンションの機械式駐車場のチェックポイント
分譲マンションの駐車場が機械式ならば、次のチェックが必要です。
駐車場の水はけをチェック。
機械式駐車場は、水はけが悪いと水没の危険があります。
・駐車場の勾配は適切か?
・近くに山、坂道があり、マンションに駐車場に水が入ってこないか?
晴れの日だけでなく、雨の日に駐車場の水はけをチェックする必要があります。
マンションだけでなく、周辺に山や坂があると、そこから水が入り込むこともあるので、周辺環境も要チェックです。
機械式駐車場の修繕計画
機械式駐車場の法定耐用年数は、15~20年と言われています。
ですので、購入するときに機械式駐車場の修繕計画は必ず確認しておきましょう。
・月々の保守点検にいくらかかるのか?
・定期的なメンテナンスはいくらかかるのか?
・耐用年数を超えた場合、取り換える費用はあるのか?
適当な修繕計画では、築年数が経過してからそのつけを払うことになってしまいます。
地下はトラブルが多い。通勤に使うなら、地上階がおすすめ。
また機械式駐車場の地下は、何かとトラブルが多いものです。
・水没のおそれ
・ライトのつけっぱなし、オイル漏れなど、車の状態に気がつきにくい。
・上の車がオイル漏れしたら、自分の車にかかってしまう。
もしも駐車する場所が選べる状況なら、地下は避けた方が賢明でしょう。
また通勤などで車を頻繁に使うのであれば、地上階がおすすめです。
地上階はもっとも車の出し入れがしやすく、1秒を争う通勤時間でも頭に血が上りません。
まとめ:事前にトラブルを知っておこう。
分譲マンションの機械式駐車場は、今では当たり前のような存在になりましたが、いろいろと注意が必要です。
・緊急停止すると、車が出せない。
・機械式駐車場の地下スペースは、水没する危険がある。
・地下スペースは、車の異常に気付きにくい。
・最上階は日当たりがよすぎて、車が劣化する。
・維持管理、修繕費用が高い。
・機械式駐車場に子供が挟まれる事故が発生する。
ですので、機械式駐車場を使うときは、
・駐車場の水はけ
・修繕計画
この2点は必ず確認しておきたいところですね。
今では機械式駐車場がメジャーになりましたが、デメリットだけは押さえておきたいところです。
それでは、また!
▽マンションの3大トラブルは、「騒音・駐車場・ペット」でございます。
機械式駐車場は、マンション3大トラブルの名に恥じないトラブルメーカーであることを忘れてはいけませんよ。